「マンションを売るか貸すか」どっちがいいの?実例をもとに分かりやすく解説

相続や転勤によって、住まなくなったマンションを売るか貸すか迷っている方のために、それぞれのメリット・デメリット・注意点を簡単に解説します。また、賃貸に出したマンションを売却する際、査定にどのような違いが出るのか、実例をもとに説明します。

更新日:2024年08月07日

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イエシルコラム編集部

株式会社リブセンス

IESHIL編集部

東京・神奈川・千葉・埼玉の中古マンション価格査定サイトIESHIL(イエシル)が運営。 イエシルには宅建士、FPなど有資格者のイエシルアドバイザーが所属。ネットで調べてわからないことも質問できるイエシル査定サービスを展開しています。

この記事の要点
  • 売却と貸し出しにはそれぞれメリットとデメリットが存在する
  • 賃貸に出して、後から売却しようとする場合、リスクがある
  • 売却と貸し出し、どちらを選ぶかの判断基準は、将来の利用計画にかかっている

事例で分かる「賃貸に出したマンションの意外な事実」

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思い入れのあるマンションであれば、すぐには手放さず、しばらくの間は賃貸に出しておきたいという方もいるでしょう。

しかし、賃貸に出したあと事情が変わって、「やはり売却したい」と考えが変わることがあるかもしれません。その場合、どのようなことが起きるのでしょうか。

実例をもとに解説していきます。


「賃貸中」と「空室」で驚くほど差がある査定価格

実際に以下のマンションが「賃貸中(入居者あり)」と「空室(入居者なし)」で査定されました。(査定時期:2022年2月)

【実例物件】

エリア:渋谷区初台
間取り:2LDK
面 積:60㎡台

査定結果は次のようになりました。

  • 賃貸中(入居者あり):約7,300万円
  • 空 室(入居者なし):約8,800万円
    なんと、賃貸中と空室では査定価格に約1,500万円もの差があったのです。

なぜ査定価格に大きな差があるのか

これほどまでに査定価格に差が出る理由は、「不動産市場における需要の違い」があるためです。市場に買い手が多くいれば価格は上がり、買い手が少なければ価格は下がります。

<買い手の対象>
賃貸中(入居者あり):投資目的の人
空 室(入居者なし):投資目的の人+居住目的の人

賃貸中のマンションは、買い手がほぼ投資を目的とした人だけになります。需要が少ないため査定価格が低くなるのです。
空室のマンションは、投資目的だけではなく居住目的の人まで買い手が広がります。需要が多くなるため、査定価格が高くなるのです。


オーナーチェンジ物件は査定がシビア

オーナーチェンジ物件とは、マンションに入居者がいる状態で売りに出される物件のことです。
購入者層は投資目的の人たちなので、投資する金額に見合う収益を得られるかを重視します。
そのため、借り手がつきづらかったり利益率の低い物件は査定が厳しくなるのです。



ファミリータイプのマンションは賃貸の需要が低い

実例の物件はファミリータイプのマンションでした。
ファミリータイプの物件を探している人は、自分が住みたいマンションを求めています。そして、賃貸ではなく購入を考えている人がほとんどです。
ファミリータイプのマンションは賃貸で需要が低いため、査定価格に大きな差がでてしまいます。



入居者のスムーズな退去は難しい

マンションの賃貸契約には2種類あります。

  • 普通借家契約:賃貸期限なし・更新あり
  • 定期借家契約:賃貸期間あり・更新なし

「普通借家契約」の場合、入居者の意思が尊重されるので、入居者が更新を望めば貸主はそれを拒むことはできないとされています。(借地借家法 第二十八条)

もし将来戻ってきたときに、まだ入居者がいれば住むことはできず、正当な理由がなければ退去させることもできません。
将来的に戻ってくる予定があるのであれば、期間の定めを設けた「定期借家契約」にすると良いでしょう。

まずは現状の価格がどのくらいなのか把握しましょう。
 

「マンションを売るか貸すか」悩むなら「売却」

やっぱり悩んでしまうと思うなら、売却することをおすすめします。貸すよりも売ったほうが良いといえる大きな理由は次のとおりです。

  • まとまった収入を得ることができる
  • 築年数がたつにつれて資産価値が下がる
  • 貸す手間と時間と費用からの解放


まとまった資金が手に入れば、ライフステージやライフスタイルの変化にも柔軟な対応が可能です。資金計画を立てやすくなり、安心感も得られます。

マンションは築年数がたつにつれて劣化が進み、資産価値が下がっていきます。売却したいと気持ちが変わる頃には、価格が下がってしまう可能性が高いでしょう。

マンションを貸すということは、マンション経営をすることと同じです。賃貸の手続き、マンションの修繕など、貸主としての手間と時間と費用は大きくなります。

売却すれば、誰も住まないマンションへ払う維持費はなくなり、大きな資金を得て、わずらわしさからも解放されるのです。


マンションを売るには

では、マンションを売却するにはどうすればいいのでしょうか。
おおまかな流れは次のとおりです。

  1. マンションの売却に必要な書類を準備する
  2. マンションの査定を依頼する
  3. 不動産会社と媒介契約を結ぶ
  4. マンションの売却活動を開始する
  5. マンションの売買契約を結ぶ
  6. マンションの引き渡し
  7. 確定申告をする


マンション売却の流れについては、「
【マンション売却の流れ】7ステップで手続きや準備を分かりやすく解説」を参考にしてください。


まずは「妥当な売却価格」を知ることが大切

マンションを売ると決めたら、まずはマンションがどのくらいの金額で売れるのかを把握しましょう。複数の業者に査定を依頼して比較することが大切です。

査定価格に数百万円の差があることもありますが、重要なのは「実際に売れるであろう妥当な金額」を知ることです。

イエシル査定なら「不動産会社ではない中立な立場」で妥当な価格を算出します。

査定するのは、いずれも10年以上の経験をもつ専門家。査定価格の根拠も分かりやすくお伝えします。

悪質な不動産会社に騙されずに所有物件を売却するためのサービスです。妥当な価格を業界経験10年以上のプロが個別で算出します。


中立的な立場でアドバイスできる不動産の専門家へ相談

マンションの売却をスムーズに進めるためには、不動産のプロへ聞くのが一番の近道です。

イエシルなら、年間約1,000件の相談を受けているイエシルアドバイザーが、お客さまの状況に合わせてアドバイスいたします。

イエシルアドバイザーは、不動産仲介の経験が10年以上の有資格者ばかりです。

不動産会社ではない中立的な立場だからこそ、マンション売買の基本的なことから重要なポイントまで分かりやすくお伝えすることができます。


結論:「マンションを売るか貸すか」道しるべになるのは「不動産のプロ」

誰も住まなくなったマンションを売るか貸すか、どちらにもメリット・デメリット・注意点があることをお伝えしました。

また、賃貸に出したマンションを売却するときの難しさも実例でご紹介しました。

マンションを売るか貸すか、どちらにするか悩むのであれば、前述したように売却したほうがいいでしょう。しかし、最終的な判断はイエシルのような「中立的な立場の不動産のプロ」へ相談してから決めることをおすすめします。

膨大なデータと知識と経験を持った不動産の専門家が道しるべとなり、大切なマンションについて納得のいく決断ができるでしょう。

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