相続や転勤によって、住まなくなったマンションを売るか貸すか迷っている方のために、それぞれのメリット・デメリット・注意点を簡単に解説します。また、賃貸に出したマンションを売却する際、査定にどのような違いが出るのか、実例をもとに説明します。
更新日:2024年08月07日
イエシルコラム編集部
株式会社リブセンス
IESHIL編集部東京・神奈川・千葉・埼玉の中古マンション価格査定サイトIESHIL(イエシル)が運営。 イエシルには宅建士、FPなど有資格者のイエシルアドバイザーが所属。ネットで調べてわからないことも質問できるイエシル査定サービスを展開しています。
「マンションを相続したけど、今のところ住む予定はないし……」「転勤のため、住んでいるマンションを離れることになった」「使わないマンションを有意義に活用するにはどうすればいいんだろう」誰も住まないマンションなら売ったほうがいいのか、それとも貸したほうがいいのか考えてしまいますよね。どちらにしても、はじめてのことでよく分からないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、マンションを売る場合と貸す場合、両方のメリット・デメリット、さらに注意点まで簡単に知ることができます。
また、実例も紹介しながら分かりやすく解説していきますので、ぜひ参考になさってください。
マンションを売る大きな利点は、なんといってもまとまった資金を得られることです。住み替えやライフステージの変化など、今後の資金計画が立てやすくなります。
たとえ住んでいなくても、マンションを所有しているだけで以下のような税金や費用がかかります。
マンションを売却することで、これらの維持費がかからなくなります。
マンションを査定に出してから売買契約を締結するまで、一般的には3カ月〜半年ほどかかるといわれています。1年以上かかることも珍しくありません。
マンションの売却には以下のような費用や税金がかかります。
マンションを購入したときよりも高く売れて利益が発生すると「譲渡所得税」がかかります。
譲渡所得税については、「マンションの売却で利益を出したい!知っておくべき税金と控除について分かりやすく解説」を参考にしてください。
原則として、住宅ローンが残っているマンションは売却することができません。
もし、売ろうとしているマンションに住宅ローンが残っている場合は、売却前もしくは売却と同時に完済する必要があります。
入居者がいる限り、家賃として定期的な収入を見込めるのが大きなメリットです。
ちなみに、家賃収入は不動産所得の扱いなので、管理費や修繕積立金、固定資産税などは、確定申告で経費に計上することができます。節税対策としても有効です。
いまは誰も住まなくても、将来的に戻ってきて住む場所を確保できます。また、子どもや親族が使う可能性に備えることもできます。
マンションの劣化状況によっては、貸し出す前に以下のような費用がかさむ可能性があります。
入居者が決まれば家賃に応じた報酬を仲介した業者に支払います。支払額の上限は、家賃1カ月分に税金を加えた金額です。
さらに、自分が住んでいなくても、マンションを所有していれば以下の費用が発生します。
火災保険は、建物については貸主、家財については借主が支払います。
当然ながら、入居者がいなければ家賃収入は得られません。たとえ収入がなくても、前述のような維持費がかかり続けます。
原則として、賃貸に出そうとするマンションに住宅ローンが残っている場合は、マンションを貸すことができません。
しかし、住宅ローンを不動産投資ローンへ切り替えれば、マンションを貸すことができます。
ただし、不動産投資ローンは住宅ローンよりも金利が高く、金融機関への手数料も発生することを覚えておきましょう。
ここまで解説したように、マンションを売るにしても貸すにしてもメリット・デメリットがあります。
判断基準は、「将来またそのマンションに住むかどうか」を考え、「利用することを具体的にイメージできるかどうか」です。
このように明確な理由があればマンションを貸す、そうでなければマンションを売るほうがいいでしょう。
まだ将来またそのマンションに住むかどうか分からないから、一旦賃貸に出して、後から売却しようと考えている方もいるのではないでしょうか?
その場合、どんなリスクがあるのでしょうか。
次は実例をもとに「賃貸に出したマンションの意外な事実」を説明していきます。
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