【体験談】「60秒で一括査定」をやってみた。初心者が知るべき注意点と不動産会社の選び方

60秒で一括査定!そんなうたい文句に惹かれて不動産売却の一括査定を申し込んだ記者に待っていたのは、案の定大量の営業電話。信頼できる営業マンとこんな出会い方があったとは。その紆余曲折を実録する。

更新日:2021年09月24日

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IESHIL編集部

はじめに

呆然とする妻

 
電話を切った妻が、茫然とつぶやいた。
「もうわけがわからない……」 ここ数日で、何度同じ話をしたかわからない。マンションを売却するのに、まずは大まかな査定額を知ろうと一括査定を申し込んだが、次々に営業電話が来るばかり。まだ、一通の査定書すら届いていなかった。一歩を踏み出すきっかけすらつかめない。何度も電話を受けるうち、売却自体を一旦休んだ方が良いかもと思い始めていた。

はじめてのマンション売却を考えた理由

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※画像はイメージです

家を売ろうと思ったきっかけはごく単純だ。もっと広い家に住みたいから。新型コロナウイルスの感染拡大で夫婦そろって在宅勤務になり、1SLDK・50平方メートルの我が家は一気に手狭になった。私は寝室の一角にデスクを置き、妻は扉1枚隔てたリビングで仕事をしている。妻は声がでかい。ミーティング時間が重なるとついこちらも声を張り上げてしまうし、原稿を書いていても集中できない。当然、妻も同じような不満を持っている。だましだまし1年半やってきたが、もう限界だ。

住み替えのため、何社か問い合わせてみた

こうして私たちは、引っ越し先探しと今住んでいる家の売却に同時に取り組むことにした。マンションを売るのは初めて。勝手がよくわからない。とりあえず、引っ越し先探しは不動産情報サイトから気になった物件を「一括資料請求」し、売却は検索で引っかかったサイトから「一括机上査定」を申し込んだ。そのサイトを選んだのは「60秒で一括査定!」の文言に惹かれたからだ。物件情報を入力するのに3分くらいかかった。ので「60秒はどこいった?」と思ったが、つづいてAIが示した候補のうちの4~5社にチェックを入れて、合計5分で査定依頼が終わった。なんだかんだ便利な世の中だ。さらに、妻はそれだけでは足りないと思ったのか、ほかにも数社、個別に査定をお願いしていた。
 これで、売る方は机上査定が届くだろうし、買う方は資料請求した物件の詳しい情報がメールで送られてくるのだろう。机上査定を見比べてあたりを付け、そのうちの2~3社と直接会って売却仲介を依頼する先を決めればいい。そう思っていた。

不動産一括査定をやってみた結果…

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■電話はくるが、査定は届かない

ところがどっこい、考えがとてつもなく甘かった。査定を申し込んで約1時間、見知らぬ番号から電話があった。一括査定を申し込んだ先の一社だった。そのときは「熱心だな」くらいに思っていたが、それ以降、次から次へと電話がかかってくる。売却の査定をお願いした会社だけでなく、引っ越し先探しで資料請求したところからもかかってきた。もはや何が何だかわからない。そして、毎回同じことを聞かれる。物件の状態、売却の条件、引っ越しの理由。特に本気度を見定めたいのか、なぜ引っ越したいのかしつこく聞かれた。こっちはひとまず査定額を教えてほしいだけなのに。さらに、一通りの話が済むと営業マンはこう言った。
「それでは、査定のために実際にお伺いさせていただきたい」
 ひとりだけではない。みな、同じようなことを言う。机上査定はどこ行った?

 まずは机上査定の結果を送ってほしいとお願いしても、「実際の状態を見ないことには……」などとかわされた。結局、訪問前に机上査定を送ってくれたのは1社だけで、それ以外の会社は訪問時に査定を渡すという。
「60秒で一括査定!」の闇を経験した。
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■机上査定のはずが訪問に。不動産会社の選び方に混乱

もう仕方ないので、3社実際に来てもらうことにした。事前に机上査定を送ってくれた中堅の1社と、よく聞く大手、それから、通常「3%+6万円」で変動する仲介手数料が一定額だというところ。
んー。会うとクリアになるんじゃないかと思ったが、はっきり言ってますます混乱した。混乱ポイントがめちゃくちゃ多い。まず、査定額が全然違う。「売り出し提案価格」からして約500万円差。さらに、「仲介手数料半額キャンペーン中です!」とか、「ハウスクリーニングを入れるから売れやすいですよ」とか、「うちは掲載する情報サイトが多いんです!」など、いろいろな提案もされた。「検討しますね」と言って笑顔で営業マンを送り出したが、どう検討すればいいかもわからない。
面倒になり、私は妻に「一番査定が高いところにお願いしよう」と提案した。

 だが、こういうところで妥協しない妻は「もう1社、色が違いそうな所を予約してある」という。それが、妻が別途査定を依頼していたうちの1社、イエシルだった。運営会社が不動産企業ではないため「しつこい電話勧誘をしない」のがウリで、アドバイザーが不動産の基礎知識や業界の裏側もレクチャーしてくれるという。一度電話があり、メールもくれていたのだが、各社からの攻勢に圧倒されて忘れていた。まずはイエシルのレクチャーを受けてから、仲介依頼先を決めても遅くない。妻はそう言って、渋る私を説得した。

イエシル査定に相談してわかったこと

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1. 初心者は知らない、不動産業界のしくみと闇

 Zoom面談で話をしてくれたイエシルの担当アドバイザーは、不動産仲介を10年以上経験して転職したという女性だった。査定価格の説明の前に、業界の「慣習」を教えてくれる。まず、高めの査定額を出して契約を取ろうとする「高取り」。普通の売主はそうやって引っ張ってこれるのだという。おおおーーー。自分のことだ! 確かに。いや納得している場合ではない。あぶなかった。講義で「高取り」されたあとの末路を聞いたが驚愕した。
そして、売却仲介と購入仲介の両方を得て最大利益が取れる「両手契約」の構造や、さらに営業マンはどうやってその最大利益をとろうとするのか、実際のやり方など、目からウロコがどんどん落ちる講義内容だった。聞けば聞くほど、私たちのような知識のない客はネギをぶらさげたカモなのだという気がしてくる。


2. 査定額の根拠

 また、イエシルが出した妥当価格(査定額とはいわないらしい)は「期待」よりも少し低かったが、根拠は明確だった。 ほぉほぉなるほどとうなずくばかりの1時間の面談が終わり、最後にアドバイザーの女性は言った。
 
「しっかりやってくれそうな人が浮かんでいます。二人三脚で寄り添ってお手伝いしてくれる営業マンを、最大3名となりますがご紹介できます。会ってみますか」

3. 営業マンは「会社」ではなく「人」で選ぶ

 
彼女によると、不動産売買で大切なのは「会社」ではなく「人」だという。販売戦略を考えるのも、広告を作り広報するのも、内覧に立ち会って物件をアピールしてくれるのも、ひとりの営業マンだ。だから、会社ではなく営業マンを紹介するという。

 講義の中で人の重要性は痛いほど理解でき、その申し出は魅力的ではあった。同時に私たちは彼女の話を聞いただけで満足していた。これだけ教えてもらえれば自分たちでも戦えそうだ。とにかく勉強になった。加えてここまでの経緯を考えると、さらに3人の営業マンと話しをするのは正直少し気が重い。
 しかし、直接問い合わせて会うのと、紹介で会うのでは全く違う。という言葉もあったことと、既に査定をもらっている3社の営業マンも悪くは無かったが真意は掴んでいないことは確か。

追加で会うのは大変な気もしたが、講義内容が良く、「最後の期待」と「お返し」の意味を込めてご紹介をお願いした。


不動産会社の選び方

■イエシル経由だから出会えた、自分に最適な担当者

 紹介されたのは3人(3社)。1人は超大手、1人は「名前を聞いたことがある」のでおそらく準大手~中堅どころ、もう1人は聞いたことのない横文字の会社の営業マンだった。
 三者三様の提案をされたが、共通していたこともある。
私たちのニーズを尊重する提案をしてくれたこと。物件の魅力を、私たちが思っているのと同じように感じてくれていたこと。
そしてみな、私たちが売ろうとしている物件の周辺はもちろん、新居を探したいと思っているエリアにも詳しかった。いま住んでいるのは東京都練馬区、そして、新居を探そうと思っているのは横浜市南部で、かなり離れている。練馬を担当する営業マンは普通、横浜市南部には詳しくない。当たり前だ。だが、彼らは横浜市南部の駅ごとの魅力やエリアの特徴をしっかりと把握していた。
イエシルが私たちのニーズをくみ取って営業マンを探してくれた結果だが、いや、これはうれしかった。

■会社の知名度や大手が有利、とは限らない

結果、「一括査定」から連絡がきた3社、イエシルに紹介された3社の計6社から話を聞いた。いま、私たちはイエシルに紹介された「聞いたことのない横文字の会社」のKさんに売却仲介をお願いしようと思っている。話を聞いたなかで、売れなかった場合の値下げ判断の基準がいちばん明確で納得できたこと、マンションだけでなく戸建てにも強く、引っ越し先を見つけるのにも力になってくれそうなこと(引っ越し先は戸建ても選択肢に入れている)、営業マンというよりコンサルタントのように相談に乗ってくれること、コミュニケーションがとりやすいこと、何より、人柄が信頼できそうなこと。
失礼な言い方になるが、Kさんの会社は大手と比べてずいぶん小さく、知名度もない。仮に一括査定サイトでAIにおすすめされても、チェックを外していただろう。イエシルに頼まなければまず出会わなかった人だ。
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マンション売却を楽しむこと

 実際の売却活動はこれから始まる。Kさんからは昨日、こんな連絡が来た。
「売却も購入も、楽しんでいきましょう」
 そうなのだ。引っ越そうと決めたときはウキウキしていた。その後の電話攻勢でだいぶゲンナリしていたが、自分の資産を誰かに引き継ぐマンション売却は、そう何度も経験できることではない。それを「楽しもう」と言ってくれるパートナーに出会えた。こんな出会い方があるとは。あきらめなかった妻のおかげ。さすがです!
道は開けた。

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