ワンルームマンション売却のポイントは?損をしないための注意点やタイミングを解説

ワンルームマンションの売却は慎重に行わないと、思わぬ損をしてしまうこともあります。 本記事では、ワンルームマンションを高く売却するためのポイントや注意点を解説します。

更新日:2024年08月07日

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イエシルコラム編集部

株式会社リブセンス

IESHIL編集部

東京・神奈川・千葉・埼玉の中古マンション価格査定サイトIESHIL(イエシル)が運営。 イエシルには宅建士、FPなど有資格者のイエシルアドバイザーが所属。ネットで調べてわからないことも質問できるイエシル査定サービスを展開しています。

この記事の要点
  • ワンルームマンションを高く売却するにはローン残債や費用と税金についての確認が重要
  • 買取ではなく仲介がおすすめ
  • 売り出すタイミングも重要なポイント
  • 投資用ワンルームマンション売却で優秀な業者の選び方を解説

ワンルームマンション売却の注意点

ワンルームマンション売却を成功させるためには、以下のような注意点を押さえておくことも大切です。

  • 売却期間が長引くほど売却価格は下がりやすい        
  • 売り出し価格は相場を考慮して決める

それぞれ詳しく解説するので、売却活動を始める前に確認しておきましょう。


売却期間が長引くほど売却価格は下がりやすい

マンション売却は販売期間が長引くほどさらに売れにくくなり、値下げ幅を大きくせざるを得なくなってしまう傾向があるため注意が必要です。
販売期間が長引いてしまう要因として、乖離率の高さが挙げられます。
乖離率とは売り出し価格と成約価格の差額を比率化したもので、以下のような計算方法で求められます。

乖離率=(成約価格-売出し価格)÷売出し価格×100%

実際に、乖離率が高い物件は販売期間が長期化するというデータもあり、成約率の低下に大きく影響します。

売り出し価格は相場を考慮して決める

利益を優先して売り出し価格を相場よりも遥かに高い金額で設定すると、買い手が見つからずに売れ残ってしまう可能性があります。
駅近や築年数が浅いなどの好条件の物件であれば、高値で売れることはありますが、そうでなければ相場とかけ離れた物件は売れ残りやすくなります。
売却期間の長期化を防ぐためにも、しっかり相場を確認し売り出し価格を設定しましょう。

投資用ワンルームマンションを売却するタイミングはいつがいい?

投資用ワンルームマンションを高く売却するためには、売り出すタイミングも重要なポイントです。 具体的には、以下のようなタイミングで売り出すと良いでしょう。
  • 金利が低いタイミング
  • 長期保有となるタイミング
  • 収支がマイナスになるタイミング
  • 希望よりも高い価格で他の物件が売り出されているタイミング

それぞれ詳しく解説するので、売却を急いでいない方はぜひ参考にしてみてください。

金利が低いタイミング

低金利のタイミングだと高く売却できます。この計算式を思い出してください。

投資用のワンルームマンションの価格 = 年間収益 / 利回り

低金利になるとそれに相関して利回りも低下します。するとワンルームマンションの価格はそれとともにあがります。

つまり金利が低くなったタイミングは、ワンルームマンションを売るチャンスなのです。

毎月の賃料が10万円のマンションの価格は、利回りが3%、4%、5%の場合でおよそ以下のように算定されます。

  • 3%:4,000万円
  • 4%:3,000万円
  • 5%:2,400万円

かなり大きな差があると言えます。

長期保有となるタイミング

マンションなどの不動産を売却すると、売却代金から諸々のコストを差し引いた金額(課税譲渡所得金額)に対して税がかかり、税額を計算するときの課税譲渡所得金額への税率は「長期譲渡所得」か「短期譲渡所得」かで大きく異なることはさきほど述べましたが、所得税と住民税の合計の税率は、長期譲渡所得が20%、短期譲渡所得39%と大きく違います。
売られた年の1月1日時点で、そのマンションの所有期間が5年を超える場合は「長期譲渡所得」に、5年以下の場合は「短期譲渡所得」になります。

”たとえば、平成31年(令和元年)中に譲渡した場合は、その土地や建物の取得が平成25年12月31日以前であれば「長期譲渡所得」に、平成26年1月1日以後であれば「短期譲渡所得」になります。”国税庁より)
仮に課税譲渡所得金額が1,500万円とすると、5年以内で売る場合(短期譲渡所得)は、5年以上の保有の後に売る場合(長期譲渡所得)に比べ、285万円も多く税金を支払わなければなりません。

収支がマイナスになるタイミング

投資用のワンルームマンションを運営する中で収支がマイナスになった場合、売却の検討も必要になります。家賃収入から管理費や修繕費などの諸経費を差し引いた収支がマイナスになると、不動産投資としての損失が生じることになります。
実際にマイナス収支をきっかけに売却を行う人も少なくありません。
収支をしっかり把握し、マイナスに転じた場合に備えておきましょう。

希望よりも高い価格で他の物件が売り出されているタイミング

類似する他の物件が希望よりも高い価格で売り出された際も、売却におすすめのタイミングです。
ワンルームマンションは競合物件と間取りや仕様に大きな差がないため、価格が重視される傾向があります。

自身が希望する売却価格よりも高く売り出している物件がある場合、競合よりも優位に立てるチャンスになるのです。特に、同じエリアでワンルームマンションの売却物件がある場合は、価格をチェックしておきましょう。

正しく相場を把握し、より高値での売却を目指しましょう。詳細はこちら

投資用ワンルームマンション売却で優秀な業者の選び方

ここでは、投資用ワンルームマンション売却で優秀な業者を選ぶポイントを解説します。 これから不動産会社に査定を依頼する方は、査定金額とともにチェックしてみてください。


収益不動産売却を得意としているか

不動産売却における得意分野は、不動産会社によって異なります。
投資用ワンルームを売却する場合、収益不動産売却を得意としている不動産会社を選びましょう。
収益不動産売却を得意としている不動産会社は投資用ワンルームの売却実績が多く、優良顧客を抱えている可能性が高いといえます。
そのような不動産会社であればスムーズに取引が進みやすいため、ホームページなどから実績を確認してみてください。

査定の根拠を説明してくれるか

複数の不動産会社に査定を依頼した場合、提示される金額はそれぞれ異なる場合があります。
一番高額な査定を出した業者に注目しがちですが、その金額に至った根拠を説明してくれるかどうかが重要なポイントです。
査定金額について詳しく質問し、市場動向やその不動産の状態など、様々な要素を考慮して客観的に算出されているかを確認しましょう。

販売戦略が明確かどうか

マンション売却を成功させるうえで、不動産会社に明確な販売戦略があるかどうかも大切なポイントです。
査定の段階でしっかりとした販売戦略を説明できるかどうかで、担当者の本気度や優秀さをある程度判断できます。
査定が出た際は金額の根拠と合わせて、宣伝活動の内容や方針も質問してみると良いでしょう。

投資用ワンルームマンション売却相場の計算方法

投資用ワンルームマンション売却相場は以下のような計算式で算出できます。

売却相場=純利益÷利回り

純利益(NOI)とは、家賃収入から管理費や固定資産税、修繕費などの経費を差し引いた金額です。

一方、利回りは購入価格に対する家賃収入の割合のことで、以下の計算式で求められます。

利回り=月額家賃収入×12÷購入価格×100

上記の計算式で導き出された金額はあくまで概算であるため、正確な売却相場は不動産会社に査定を依頼して比較しましょう。

投資用ワンルームマンションの売却の流れ

投資用ワンルームマンションの売却は、以下のような流れで行われます。


  1. 査定依頼
    まずは、複数の不動産会社に査定を依頼し、適切な不動産会社を選定します。
  2. 媒介契約の締結
    仲介を依頼する不動産会社と媒介契約を締結します。
  3. 売却活動の開始
    指定流通機構への登録や広告、内見対応などの販売活動を行います。
  4. 買主と契約条件の交渉
    購入希望者と売却価格や諸条件の交渉を行います。
  5. 売買契約の締結
    契約内容に双方が合意した後、契約を締結し手付金の支払いを行います。
  6. 物件の引渡・ローン残債の返済
    売却金額でローン残債を整理し、買主に物件を引き渡します。
  7. 入居者へオーナー変更の連絡
    入居者がいる場合、オーナー変更の旨を通知します。
  8. 確定申告
    売却で利益(譲渡所得)が出た場合は、確定申告を行います。


以上が投資用ワンルームマンション売却の大まかな流れです。
ただし、地域や不動産会社によって異なる場合があるので、具体的な手続きについては、不動産会社に直接確認することをおすすめします。


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