都内で綺麗なマンションに住みたいけど、新築は高くて中古マンションのリノベーション物件を選択肢に入れている方は多いと思います。そんなリノベーションマンションには、意外と知らない確認すべきポイントが7つあります。今回は、購入時に気をつける7つのポイントについて、新築や中古マンションと比較しながらイエシルコラム編集部がわかりやすくまとめました。
更新日:2024年08月05日
イエシルコラム編集部
株式会社リブセンス
IESHIL編集部東京・神奈川・千葉・埼玉の中古マンション価格査定サイトIESHIL(イエシル)が運営。 イエシルには宅建士、FPなど有資格者のイエシルアドバイザーが所属。ネットで調べてわからないことも質問できるイエシル査定サービスを展開しています。
やはり自分の目で物件を確かめることが納得感をもって購入できるでしょう。
中古マンションを検討する上でとくに見ておいたほうがいいポイントを3つ見てみましょう。
⑴築年数
簡単にチェックができるのは築年数です。建築年数の基準点は1981年6月です。これ以降に建てられたものは新しい耐震基準によって、地震による災害リスクが低いといえます。
しかし、この年以前に建てられたものが必ずしも、強度に問題があるとは限りません。必要であれば、仲介業者からの重要管理事項報告書(後述)等を見たうえで、過去に重要な欠陥がなかったかどうか合わせて調べておくといいでしょう。
⑵フローリング
部屋の防音性は床材に大きく影響します。今度住み替えを検討している物件がフローリングであれば要確認! フローリングのリノベーションは大きく分けて2つあります。
見た目はどちらもあまり変わりはないのですが、「重ね貼り工法」は下の床材が劣化している場合、床がきしんだり、沈む可能性があります。
遮音性の低いフローリングを使っていると、足音や、ものを落とした時の音がダイレクトに伝わってきてしまいます。
物件選びをする上では、フローリングにどんな素材が使われているのか、どんな施工をされているのか確認しておきましょう。
⑶給水管
入居を決めた後すぐに、配管が壊れて水漏れが・・・ということにならないために水回りのチェックも目視で行うのがいいでしょう。
物件見学の際に見ておきたい水回りのチェックリストを参照してください。
物件選びのときに気にしたい、水回りチェックポイント
No. | チェックポイント |
1 | 水場のタイルにひびが入っていないか |
2 | 排水溝を開けた際、湿気を感じないか |
3 | 排水溝周りにカビが生えていないか |
4 | 水道管を閉めた際に水が漏れていないか |
5 | 水が正常に流れているか(詰まっていない) |
確かめたいけど、自分だけじゃ不安がある・・・という方に専門家による住宅診断(ホームインスペクション)をお勧めします。
これから購入する中古住宅の診断を行ってくれるのが、ホームインスペクションです。不動産売買にかかわらない中立的な立場でアドバイスをしてくれるため、可能であれば一度相談しておくことをお勧めします。
ホームインスペクション(住宅診断)とは、 住宅に精通したホームインスペクター(住宅診断士)が、第三者的な立場から、また専門家の見地から、住宅の劣化状況、不具合事象の有無、改修すべき箇所やその時期、おおよその費用などを見きわめ、アドバイスを行なう専門業務を指します。出典:NPO法人 日本ホームインスペクターズ協会
自分で調べる、第三者に住宅診断、手段を知っている分だけリスク回避につながることでしょう。
ただし、住宅視察や、住宅診断をしている間に物件が別の人に買い取られていた!なんて例も・・・
時間をかけずに、かついい買い物をしたいという方に!
物件購入の際に一番かかわりがあるであろう不動産仲介業者の情報を活用するということをお勧めします。⑴施工結果の確認をする。
リノベーション物件の欠陥に入居してから気づいた!!ということにならないために、リノベーション物件の施工結果を確認するとよいでしょう。
施工結果の確認のために見るものは、工事業者から渡される施工結果報告書です。
施工結果報告書には、工事を行った場所についてのビフォーアフターが記されており、「いつ」「どこで」「どのような技術で」工事を行ったのか、その結果が記されています。
通常、資料は仲介業者に渡され、必要であれば買主に告知をします。
施工結果報告書を見ればリノベーションの際にどのような工事が行われたのか、事前に理解した上で物件を検討することができます。
⑵マンションの管理体制
リノベーション済みの中古物件の購入を検討する際、該当マンションの管理体制に注目しましょう。管理体制とは、マンションがこれから大規模工事を控えているかどうか、過去に大きな修繕が行われたのかなどの詳細をを示したものです。管理体制を確認するには、マンション管理会社が保持している、「重要事項調査報告書の内容を正しく理解する必要があります。
土地建物取引業者(売主、不動産仲介業者など)は買主に中古物件に関する「重要事項調査」をの説明することが推奨されています。この説明を聞き流してしまったがゆえに、後々後悔しないために、ここだけは押さえておきたいポイントをご紹介します!
重要事項調査報告書はこのようなものです。
重要事項調査報告書にはマンションの管理体制(修繕履歴や、今後の工事計画)に関する記載が詳細に書かれています。
この情報を物件購入の検討材料にしなかった場合、住み替え後の思わぬ「支出のリスク」につながる恐れがあるのです。こうしたリスクを回避するために書面で意識して確認したいポイントは以下の6つです。
繕積立金総額とはマンション全体で修繕に備えて積み立てている費用の総額です。
マンションの築年数や、修繕場所などを総合的に判断したうえで、将来の修繕費を決定しています。
将来的な補修のために計画的に貯蓄をしているマンションがほとんどですが、貯蓄がなければ、補修がされない可能性が高まります。
住民がどれだけ管理に対して積立に協力しているかという項目です。
管理費や、修繕費用の滞納がある物件を買った場合、その買主が滞納分支払いを請け負います。
建物全体での滞納が多いマンションは全体管理がしっかりしていない可能性がありますので注意しましょう。
中古物件の売主や、不動産会社による調査報告が記してあります。
アスベストは、空中に飛散した石綿繊維を長期間大量に吸入すると、肺がんなどを引き起こすことが危険視されており、現在においては使用が禁止されています。
また、耐震診断についても、特に築年数の古い建物については基準を満たしているか見ておくと安全でしょう。
マンションの管理形態について書かれた項目です。マンションの管理形態には2種類あります。
まず、マンション住民が自ら管理をしている「自主管理」、次に管理会社に任せている「委託管理」です。
一般的なマンションは「委託管理」がほとんどですが、自主管理であれば要チェック。マンションの入居者が自主的に管理しているので、きちんと積立金が払われていない場合があります。「委託管理」をしているマンションを購入するのが無難と言えるでしょう。
この項目では、該当物件の大規模修繕が「いつ」「どんな工事」行われたのかについて、「工事の概要」と「工事日程」が記されています。
築年数や、配管などの耐久年数を鑑みたうえで、工事の内容はチェックしておくと、後々思わぬ修繕費用の出費を防げるでしょう。
近々工事を行う予定のある物件であるか、また、どこの工事を行うのかはチェックしておきましょう。
工事場所によっては、大規模な修繕工事は実際に物件に住む方には気になる項目かと思います。
工事の内容によっては騒音や、マンションの日当たりに影響があることもあります。
数年後に工事を控えているようであれば、修繕金が足りているか、または計画通りに積立が行われているのか目を通しましょう。
ここまで記事で、中古物件選びで気を付けることを順を追って解説しました。
リノベーション済み中古マンションを探すうえで非常に大事なのが事前にどこまで情報を集めることができるかという点です。
しかし、上記でお伝えした、重要事項調査報告書。悪質な業者の中には不動産仲介業者の中には出し渋りをしたり、嘘の証言をする業者もいます。物件をなるべく高く売りたいため、売買時に不利になる情報を渡すことに躊躇します。
中古のマンションを買ううえで、特に重要なことは信頼のおける「不動産仲介業者」と契約をすることです。
リノベーションマンションは、同じ築年数の中古マンションよりも価格が高く、工事内容が不透明な分、普通の中古マンションよりも慎重に情報を収集する必要があります。
ただ、素人判断では見えにくい部分も多いのが現状です。だからこそ、「住まい探しのパートナー」選びで失敗しないようにしたいものです。
本コラムでは
「リノベーションされた中古マンションって実際どうなの?」
という方に対して、7つの注意点をお伝えしながら、リノベマンションだからこそ気を付けたい購入前ポイントを記載しました。
これらのポイントを知っていると、こんなはずじゃなかったといったマンション選びの後悔を減らすことができるかも知れません。
最後に、どんな物件を選ぶにしてもメリットデメリットが存在します。
自分の求めている条件と照らし合わせたうえで、優先順位を決めて物件を選ぶことをお勧めします。
IESHIL(イエシル)は一都三県の中古マンションのリアルタイムの物件価格を掲載しているリアルデータサイトです。詳しい情報を物件情報知りたいという方にお勧めです。
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