中古マンションのリノベーション物件の購入前に必要な7つの注意点

都内で綺麗なマンションに住みたいけど、新築は高くて中古マンションのリノベーション物件を選択肢に入れている方は多いと思います。そんなリノベーションマンションには、意外と知らない確認すべきポイントが7つあります。今回は、購入時に気をつける7つのポイントについて、新築や中古マンションと比較しながらイエシルコラム編集部がわかりやすくまとめました。

更新日:2023年08月15日

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イエシルコラム編集部

株式会社リブセンス

IESHIL編集部

東京・神奈川・千葉・埼玉の中古マンション価格査定サイトIESHIL(イエシル)が運営。 イエシルには宅建士、FPなど有資格者のイエシルアドバイザーが所属。ネットで調べてわからないことも質問できるイエシル査定サービスを展開しています。

この記事の要点
  • リノベーションの定義はあいまい
  • リノベーションのメリットは購入費用と工事負担にあり
  • リノベーション物件の排水管に注意
  • 防音を意識した物件選びが重要
  • 意外に大切なマンションの管理体制
  • 重要事項調査報告書と施工結果報告書で物件の裏側を知る
  • 信頼できる仲介業者を選ぶことが大切
 

実は知らない!?リノベーションマンションの前提知識


リノベーション物件の定義とリフォームの違いは?

リノベーションと聞くと綺麗な部屋を想像しますが、実は「リノベーション」は「リフォーム」とともに明確な定義はなく、「リノベーション」と「リフォーム」の線引きは難しくなっています。不動産業者や管理会社で独自の解釈をしている場合が多いのです。


リノベーションによる住宅の改修・再生の重要性を広く認知し、普及・啓発を行う「一般社団法人 リノベーション住宅推進協議会」では、リノベーションを以下のように定義しています。

  ” 機能、価値の再生のための改修、その家での暮らし全体に対処した、包括的な改修 "

簡単にいうと、リノベーションとは「大規模な工事によって間取りや内装の一部またはすべてを作り直すこと」を指します。リノベーションとは言っても、内装だけ工事したものから間取りまで大々的に工事するものまで様々です。リノベーションの定義は幅が広いため、購入を検討する際には注意が必要です。


リノベーションマンションに住み替える方法は2つある!

リノベーションされた中古マンションに住むためには、2つの方法があります。
1つ目の方法はリノベーション済みの物件を購入すること、もう1つは中古マンションを購入してからリノベーションする方法です。現在はリノベーション済みの物件の購入が主流になっています。この記事では、リノベーション済み物件(以下、リノベーションマンション)の購入を検討している人に向けて、要点やポイントを絞って伝えていきます。


リノベーション物件のメリット / デメリットは?

中古マンションのリノベーション物件の購入前に必要な7つの注意点の画像
リノベーションマンションを購入するためには、新築マンションや中古マンションと比較した上で選ぶことが大切です。ここでは、リノベーションマンションを新築マンションや中古マンションと比較した上で、メリットやデメリットを紹介していきます。


新築マンションとの違いは購入費用と設備面

『綺麗なマンションに住みたい!』

そんな方はきっと新築マンションとリノベーションマンションが選択肢に入るでしょう。これから、リノベーションマンションと新築マンションの違いを2つ紹介します。

1. 外装の違い

リノベーションマンションは、物件によって工事の程度が異なります。内装は新築同様であっても、配水管やマンションの共用部分が工事されていないため劣化していることがあります。新築マンションでは、物件問わず内装から外装まで担保できていることが強みです。

2. 購入費用の違い

リノベーションマンションは、新築マンションと比較して購入費用を抑えることができます。築50年のリノベーションマンションと築20年の中古マンションの価格が比較的近いですが、実際には物件ごとに価格を検討することが大切です。


リノベーション 新築マンション
メリット ・安価で購入できる ・新しい(外装まで綺麗)
デメリット ・物件によっては設備面に問題あり ・購入金額が高い

中古マンションとの違いは負担面

『もともと新築マンションを検討していたけど、費用が足りず予算的に厳しい・・・』

そんな人は、中古マンションやリノベーションマンションが選択肢に入るでしょう。内装の綺麗さを重視する人は、中古マンション購入後の工事を検討することもあると思います。リノベーションマンションと中古マンションの主な違いを2つ紹介します。


1. 購入費用が相場に近いかどうか

中古マンションを購入する際は、相場を元に購入費用を見積もることができます。リノベーションマンションを購入する際は、物件の工事の程度によってかなり購入費用が変わるため、相場が購入金額にならないことも多くあります。

2. 工事における負担

リノベーションマンションを購入する場合、自分自身で工事をする必要がないためとくに負担はありませんが、間取りやデザインを自分で設計することができないデメリットがあります。中古マンション購入後に工事をしたいとなった場合、管理会社への申請や業者へのやり取りがあるため、多くの負担がかかります。工事ができない物件も存在するため、工事を念頭としたマンション購入の際には不動産業者への確認が必要です。


リノベーション 中古マンション
メリット ・リフォーム済みで楽 ・相場が見えやすい
デメリット ・相場が見えにくい
・物件によって工事の程度が異なる
(工事をする場合は)
・コストが大きい
・管理組合に申請する必要あり

リノベーションマンションのメリットとは

新築マンションや中古マンションと比較する中で、リノベーションマンションのメリットに挙げられるものは、主に以下の2点です。


1. 比較的安価かつ綺麗な家であること

物件によって変わりますが、新築と比較して安くかつ綺麗な家に住むことができます。購入費用は限られているけど綺麗な家に住みたい方にはピッタリです。

2. 購入以外の負担があまりない

リノベーションマンションの場合、すでに工事された物件を購入するので購入後の工事などの負担がありません。


本当に気をつけるべきことは? リノベーション物件購入の注意点!

新築マンションや中古マンションと比較する中で、リノベーションマンションのデメリットに挙げられるものは、主に以下の2点です。


1. 物件によって工事の程度に差があること

リノベーションに明確な定義がないため、内装だけ工事したものから配水管などの目に見えない部分まで工事したものまであります。リノベーション物件の購入後に、配水管などの設備面に不満を覚えることもあります。

2. 相場がみえにくい

リノベーションの工事の幅が広いため、同じ築年数のリノベーション物件であっても価格に大きな違いが出ます。実際に不動産業者に相談したうえで、予算内の物件を紹介してもらうことが大切です。



知らなきゃ損!? リノベーションマンションの落とし穴2点

中古マンションのリノベーション物件の購入前に必要な7つの注意点の画像

デメリットを念頭に置かずに物件と選ぶとどうなるのでしょうか?
本章では、リノベーション済みの中古マンションを購入した際に起こる失敗例をもとに、物件を選ぶときに気を付けるべきポイントをご紹介します。

前章で紹介した通りリノベーション物件のメリットとは


  1. 比較的安価かる綺麗な家であること
  2. 購入意外の負担があまりないこと

という点です。

しかし、正しく物件の知識を持ったうえで住み替えをしなければ、時に思わぬトラブルに巻き込まれてしまう恐れがあります。

リノベーション物件のチェックは素人が予備知識なしで行うことが難しく、内装からは判断できない部分の老朽化が進んでおり数年で改修を余儀なくされる事例が少なからずあります。
このような物件を選ばないためにはどうすればいいのでしょうか?
まずはどういったトラブルが起こりえるのか押さえておきましょう。


・配管トラブル

リノベーション物件のトラブルでよくあるのは「水漏れ」問題です。
入居時には異常がなかった場合でも、2~3年で水漏れが発生し、天井から水が垂れてきたり、床が水浸しになってしまい、大掛かりな工事が必要になるケースも。


・騒音トラブル

築年数が経った中古マンションの中には防音性能のある壁材、床材を使用していないことがあります。
ひどい場合にはドアを開け閉めする音や、部屋の中を歩くなどの環境音が筒抜けになってしまう場合も。
物件の内覧時には気にならなかった音が、実際に暮らしてみると結構気になってしまうものです。


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