マンションのキッチンリフォームで人気の間取り

より快適な暮らしのためのキッチンリフォームについて、システムキッチンのレイアウトの種類やコツについてご紹介します。

更新日:2016年10月13日

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キッチンのリフォームをするときに、どのキッチンに変えればよいかを決めるのはけっこう難しいですよね。金額が非常に高いものだけに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
今回はシステムキッチンのレイアウトの種類やそれぞれのメリット・デメリット、選ぶときのコツをご紹介します。

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キッチンのレイアウトの種類は?

キッチンの間取りは日常生活を大きく左右するものです。
今回はそのパターンごとにご紹介をしていきます。

家庭でどのようにスペースを使うのか、日常生活を想像しながら間取りを選んでください。
一般的にはシンク、コンロ、冷蔵庫などのキッチンの主要な作業場所の距離が2、3歩の範囲に収まっているのが望ましいです。

また、意外と大切なのが収納スペースです。
キッチンはレイアウトの種類によって収納容量が大きく変わってきますので、現在どれくらい使っているのか具体的にチェックしておきましょう。リフォームしてから収納が足りないということになると、整理が難しくなって大変です。

I型キッチン(壁付キッチン)

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I型キッチンは、壁に沿って、シンクと調理台、コンロがまっすぐに並んでいるスタイルのキッチンです。
最も一般的な形のキッチンで、料理に集中しやすく1列というシンプルなスタイルであるため、収納も多く取りやすくスペース効率も良いタイプです。

横に長過ぎると距離が離れて使いづらくなりますので、最大でも270cmくらいを目処にします。

最も一般的な形のキッチンのため、種類も多く価格帯も選択の幅が大きいのが特徴でもあります。
選択の幅は大きいですが、一般的なリフォームでは、I型キッチンはリフォーム費用が安く収まるケースが多く、アパートやマンションについているキッチンは大体この形です。
シンクやキャビネットに使用する素材の違いにもよりますが、キッチンリフォームにかかる費用は50万円~120万円が大体の目安になります。

L型キッチン

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L型キッチンはコンロとシンクの部分が90度で向き合うスタイルのキッチンです。
文字通りL字型になっているため、I型とくらべてシンクとコンロの距離が近く、調理の際の動線が短いため使い勝手の良さは抜群といえます。

部屋の角を効率的に使えるため、二人同時にキッチンに立っても十分なスペースを確保でき、ご家族が多い方にはオススメのキッチンといえます。
ただし、コーナー部分のスペースが無駄になりやすいという弱点もあります。収納スペースなどに工夫をするといいかもしれません。メーカーによってはデッドスペースをつくらず、コーナー部分を有効に使えるよう工夫がされたシステムキッチンもあります。

造作壁に向けてシンクを設置すると、以下で説明する対面型のように使うこともできます。

リフォーム費用の目安はI型キッチンよりやや高く、65万円~130万円といったところです。

対面型キッチン

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対面型キッチンとは、キッチンに立ったときダイニングやリビングを見渡せるスタイルのキッチンです。
対面型には壁を設置しないオープン型と、天井に造作壁をつくってその壁に沿って天吊棚を設置するセミオープン型の2つがあります。
また、壁を作らないオープン型の中にはアイランド型とペニンシュラ型と呼ばれる2つの間取りがあります。

壁に向かず、部屋の中央側を向いて料理できる対面型キッチンは家族とのコミュニケーションが取りやすいのが特徴で、最近人気の高まっているキッチンです。

ただし、部屋の中央寄りに水回りが配置されるため、元の配管の状況によっては、ほとんどやり直しになって費用が跳ね上がることがあります。

天井から伸ばす造作壁、吊戸棚の有無により、大きく見た目の印象や金額が変わってきます。
また、レンジフードを天井に設置するため、換気ダクトを延長する工事もあわせて必要になります。

アイランド型とは?

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「島」というその名の通り、キッチンが壁に接していない独立した形を指します。360度どの方向からでもキッチンで作業でき、キッチンとは思えない程の開放感があるのが特徴です。ただし、周囲にかなり広くスペースをあける必要があるため、部屋そのものがある程度広くないといけません。

しかしそのスペースのおかげで、多くの人が同時にキッチンを取り囲めるため、ホームパーティーを開催するときなどは特に便利です。デザイン的にも一般的な形のキッチンとくらべると、ちょっとお洒落な印象を与えられます。
ホームパーティーをよく開く方や、ご友人が遊びに来ることが多い方は思い切ってこの形にするのもいいかもしれません。
また、カウンターを設けたり、シンクとコンロのどちらか一方をアイランド型にして作業スペースを分けるなど、自分の好みに合わせて設計できるのもうれしいポイントです。
ただし、シンクやコンロのスペースがオープンになっているため水ハネ、油ハネやにおいの対策はしっかりとしておきましょう。

費用の目安は他のタイプのキッチンよりかなり高めです。
本体価格だけで200万円を超えることもありますが、それに見合う魅力もあるので予算と相談しながら決めるとよいでしょう。

ペニンシュラ型とは?

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ペニンシュラとは日本語で「半島」という意味です。アイランド型キッチンと似ていますが、半島の形のようにキッチンの一部だけが壁に接しているスタイルのキッチンです。

ペニンシュラ型キッチンは、アイランド型よりも存在感や開放感は若干落ちますが、一部が壁に接しているため選べる換気扇の種類がアイランド型より多く、水ハネ、油ハネやにおいの問題は緩和されます。
また、一部が壁に接していることでアイランド型では両サイドに必要となる通路が片側だけで済み、省スペースでの設置が可能です。

費用は60万円~200万円が大体の目安となります。

アイランド型、ペニンシュラ型ともに、対面型キッチンはI型キッチンとくらべると奥行きが広く取られているので、ダイニング側にも収納をつけたり、テーブルカウンターを設置して椅子を置いたりするなど、スペースの使い方の選択肢が広がります。

対面型キッチンは、当然ながらI型、L型とくらべて広いスペースと多めの予算が必要になります。

しかし、低予算で対面型キッチンをつくる裏技もあります。
壁を部屋の中央にキッチンの高さでつくり(造作壁)、その壁に沿ってI型キッチンを設置するという方法があるのでリフォーム会社に相談してみるのもいいかもしれません。

システムキッチンの価格相場は?

システムキッチン自体は50万円~200万円程度と、かなり価格帯に幅があります。
タイプによって価格にかなり差があるので、どの機能を必要とするか、事前にしっかり考えておきましょう。

また工事費も、リフォームの内容によって大きく変わってきます。すでにあるキッチンと交換するための工事費は20万円程度からですが、キッチン交換にあたって、床や壁などの内装をどれくらい変更するかで料金が大きく変わります

キッチンの場所を移動させる場合は水道の給排水管やレンジフードの排気ダクトを延長するなどの工事が必要となるため、コストは上がります。150万円以上の予算を見ておいたほうがよいでしょう。

また、単純にキッチン部分だけでなく、フローリングなどにも費用がかかる場合もあります。
以前にキッチンがあった場所の床や壁などは、その部分だけ色や状態が違ってしまうため、結果としてフローリングや壁紙などの入れ替えが発生し、総予算を押し上げることがあります。

キッチン見学の時のコツ

システムキッチンは備え付けのものなので、一旦選んだものをそう簡単に変更できません。
毎日使う大切なものですから、必ず実物を見て選ぶようにしてください。

見学に行くときもコツがあります。
それは、見学に行くときには靴やヒールの高さに注意することです。キッチンは自分の身長にあっていないと肩こりや腰痛などにつながることもあるので、自分の身長にあった高さのキッチンを選ぶことが大切です。家で素足やスリッパを履いているときの、自分の目線や手の高さに合わせることが肝心です。家で使うときよりも靴底が高いことが多いので、見学時にはちょっと低いように感じるくらいがちょうどです。

腰に負担のかからないシンクの高さを算出する以下の計算式があります。

 身長÷2+2.5センチ=基準の高さ

身長160センチの方なら、82.5センチの高さのものが基準となるわけです。
ただ人それぞれの癖や好みなどもありますので、ショールームなどで必ず確認するようにしましょう。

システムキッチンの代表的なメーカーとしては、LIXIL、クリナップ、トクラス、タカラスタンダード、トーヨーキッチン、ハウステック、ノーリツ、ナスラック、TOTO、パナソニックなどがあります。

システムキッチンを選ぶときには、優先順位をつけることも大切です。
価格、間取り、収納スペース、機能など、自分が何を重視するのかを最初に考えて、何を優先するのか決めておきましょう。

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