住宅を購入するならマンション?戸建て?違いを徹底検証!

住宅を購入するにあたって、マンションにするか戸建てにするかで悩んでいる人は多いのではないでしょうか?どちらにもそれぞれメリットとデメリットがあるので、まずはそれぞれの違いについて詳しく知りましょう。その上で、自分のライフスタイルに合い、住みやすそうなのはどちらなのかを考えて住宅を選ぶことが大切です。

更新日:2019年11月26日

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イエシルコラム編集部

株式会社リブセンス

IESHIL編集部

東京・神奈川・千葉・埼玉の中古マンション価格査定サイトIESHIL(イエシル)が運営。 イエシルには宅建士、FPなど有資格者のイエシルアドバイザーが所属。ネットで調べてわからないことも質問できるイエシル査定サービスを展開しています。

マンションと戸建ての違いは?徹底比較してみよう!

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マンションと戸建てを比較する際に考慮したいポイントはたくさんあります。ここでは、そのポイントについてお伝えしていきます。購入した後に後悔することのないように、それぞれのメリットとデメリットを良く知って選ぶことが大切なので、ぜひ参考にしてください。

建物の特徴による違い

マンションと戸建ての違いの一つとして、建物の特徴によるものが挙げられます。
さらに細かく3つに分けて見ていきましょう。

広さや間取り

マンションはワンフロアなので広さが限られてしまいますし、部屋数についても一般的に戸建てより少ないです。将来家族が増えた場合には不便を感じることがあるかもしれませんが、生活動線が少なく、無駄なスペースもないため、お年寄りや小さな子供がいても安心して生活できます。さらに、階段がない分掃除も楽といえます。
一方、戸建ては複数のフロアに分かれていることが多く、1階をリビング、2階をそれぞれ個人の部屋としてゆったり過ごせます。もし家族が増えたとしても、家が狭いと感じることはあまりないでしょう。
しかし、1階からだと2階の様子がわかりにくく、家族同士のコミュニケーションが希薄になる場合があります。また、戸建ては部屋数が多く階段もあるので、マンションよりも掃除に時間がかかってしまいます。

住宅設備や仕様

新しいマンションであれば、生ゴミを排水口で処理できるディスポーザーが設置してあったり、24時間ゴミ置場や宅配ボックスといった共用設備が充実していたりすることが多いです。システムキッチンや床暖房、浴室乾燥機などの設備の性能については、マンションと戸建てで大きな差はありません。
なお、戸建ては屋根裏収納やソーラーパネルなど、自分が付けたいと思った設備は自由に追加して付けることができますが、マンションは制約があるため、付けられない場合があります。マンションの購入を考えていて、何か追加で付けたい設備があるという人は、それがマンションで可能なのかどうかをあらかじめ確認しておくことが重要です。

防犯・セキュリティ

マンションは出入り口がオートロックとなっていたり、エレベーターや駐車場に監視カメラが設置されていたりと、防犯設備が充実しています。さらに、管理人や警備員による24時間有人管理といった、二重、三重の強固なセキュリティ環境であることが多いです。また、住人が多い集合住宅のため出入りが頻繁にあり、それが防犯に繋がっています。一方で、戸建ての場合は、監視の目がマンションよりも少なく、防犯も自己責任なので、不審者に侵入されやすくなってしまいます。したがって、窓に防犯フィルムや補助錠を取り付けるなどの防犯対策をすることが大切です。それに加えて、必要だと思った場合には、ホームセキュリティなどの防犯設備を自分で導入しなければなりません。
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住みやすさを左右する!生活面での違い

マンションと戸建てでは生活面での違いも多々あり、住みやすさに影響を与えます。ここからは、どんな違いがあるのかについてお伝えしていきます。

周囲の生活環境

マンションは駅から近い物件が多くあります。不動産経済研究所による調査では、首都圏にあるマンションの7割以上が駅からわずか徒歩9分以内の場所に立地していることがわかっています。家族の中に通学や通勤で毎日電車を使う人がいるのであれば、駅から近いほうが便利でしょう。さらに、市街の開発は駅を中心として行われがちであり、病院・銀行・大規模な複合施設などは駅の近くにあることが多いです。よって、マンションはとても生活しやすい環境といえます。
一方で、戸建てはマンションのような好立地に建てることは難しいです。しかし、駅から遠くても自然が多い場所や閑静な住宅街で暮らすことができます。また、スーパーやドラッグストアが自宅の近くにあり、車やバスなどの移動手段を確保できているのであれば、特に不便を感じることはないでしょう。

眺望や日当たり

マンションは窓の数が限られてしまいます。しかし、中・高層階であれば遮るものがほとんどないため景色が良く、また南向き以外の部屋であっても日当たりも良いです。昼間は室内が明るいので快適に過ごせますし、夜は立地により夜景や花火といった戸建てでは見られない絶景を楽しむことができます。戸建てについては、窓が多いため風通しが良く、さらに住宅密集地でなければ日当たりも期待できるでしょう。ただし、隣の家や道路が近すぎると、窓やカーテンを開けづらいと感じる人もいます。もし、住宅密集地で家を建てたいという場合には、天窓と吹き抜けを取り入れましょう。そうすることで、室内の日当たりが良くなります。

騒音やプライバシー

壁と床の厚みによって音をふさぐマンションは、近年防音性がアップしているものの、隣や上下の家の生活音が気になることがあります。また、子供のいる家庭は騒音を出さないように気を遣わなければなりませんし、もし楽器の演奏をしたいと思っても物件によっては制限されてしまいます。
一方、戸建ては開口部がマンションに比べて多く、外から音が入りやすいです。しかし、子供が室内を走り回っても周囲に迷惑がかかりにくく、さらに最低限の配慮が必要ですが楽器も自由に演奏することができます。

プライバシーについては、マンションでは外出する際に必ず共用廊下やエントランスなどを通るため、住民と出くわす可能性が高いです。戸建ては、隣の家や道路が近いことに加えて、塀などの目隠しとなるものもなければ、窓を開けた際に外からの視線が気になってしまう人もいます。

近所づきあい

マンションは管理組合への参加が義務となっており、住民の中から管理組合の役員が選出されます。役員になると理事会などに出席しなければならなくなり、忙しくなってしまいますが、人脈は広がることでしょう。
一方、戸建ては町内会や自治会への参加を求められたり、ごみ当番が一定のペースで回ってきたりします。町内会や自治会への参加は任意です。しかし、参加しない場合には、ごみ集積場が使えなくなることがあるので注意しなければなりません。
また、近所づきあいが面倒だと感じる人もいるかもしれませんが、災害時には助け合えるというメリットがあるので、挨拶だけでも日頃からしっかりしておく必要があります。



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初期コストはどれくらい?購入費用の違い

マンションと戸建てでは購入費用も違います。その違いについて見ていきましょう。


土地代

マンションを購入する際、購入費用の中に建物代と土地代が含まれます。この土地代は、購入する部屋の延べ床面積がマンションの延べ床面積のどのくらいの割合を占めているのかで決まります、
したがって、駅から近いマンションであっても住民それぞれの土地代の負担は軽いため、比較的安く購入することができます。一方、戸建てについては、利便性を求めてマンションと同じような好立地の土地を購入したい場合、また趣味などを楽しむために広い土地を求めている場合には、少なくとも2000〜3000万円はかかると思っておいたほうがよいでしょう。
しかし、駅から遠くてもよく、広い土地も不要だと考えているのであれば、それよりも安く購入することができます。

建物代

共用部分にバーラウンジやパーティールーム、フィットネスジムなどの施設があるマンションでは、コストがかかっているので建物代も高くなります。戸建ての場合も、注文住宅であればハウスメーカーが価格帯の異なるさまざまな住宅商品を販売しており、建てる人の予算で建物代がいくらなのかが決まります。
このように、さまざまな条件によって建物代は異なるので、単純に比較することができません。
なお、以前は戸建てよりもマンションのほうが価格が安いとされていることもありましたが、近年は都心を中心としてマンションの価格が上昇しています。よって、マンションと戸建てがほぼ同じ条件であれば、マンションのほうが価格が高い場合が多いです。


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維持費もチェック!ランニングコストの違い

ランニングコストもマンションと戸建てで違いがあります。購入費用だけでなくランニングコストも重視しましょう。


光熱費

マンションは自分の部屋の上下左右にも別の部屋があるので、外気に触れている部分の表面積が小さいです。
また、鉄筋コンクリート造であることが多いですが、一般的に木造の戸建てよりも壁が厚いため、気密性や断熱性が高く、熱が外に逃げづらい構造となっています。
一方、戸建ては表面積が大きく、さらに1階と2階の両方でエアコンをつけることも多いので、マンションよりも電気代が高くなる可能性があります。もし、注文住宅で戸建てを建てたいと考えているのであれば、できるだけ省エネ性能の高い断熱材や窓などを使用し、光熱費がかかりにくい家をつくりましょう。また、太陽光パネルやエコキュートも光熱費の削減につながるので、導入を検討するのが望ましいです。

メンテナンス費

それぞれ3,000万円のマンションと戸建てがあり、30年住んだ場合に生涯かかる費用を計算してみましょう。
マンションの場合は約2,030万円(管理費・修繕積立金:約940万円、駐車場代:約720万、固定資産税・都市計画税:約360万円、など)かかります。そして、戸建ての場合は約1,030万円(修繕費:約690万円、固定資産税・都市計画税:約240万円、など)かかることになります。マンションのほうが駐車場代や税金が多くかかるため、コストの総額も高い傾向にあります。また、メンテナンスにかかる費用についても、管理費や修繕積立金を毎月一定額支払うマンションは、戸建てよりも多くなってしまいます。
ただし、戸建てはリフォームや修理費として不定期にお金が必要となり、さらに劣化する頻度や度合いなどにより、総額は変わります。そのため、計算上の修繕費は約690万円ですが、実際には家によってバラツキがあります。


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将来的な資産価値

一般的に、マンションと戸建てのどちらとも建物が古くなるにつれて資産価値は下がっていきます。
しかし、下がり方はそれぞれ違っており、マンションは強固な構造となっていて耐久性が高いため、緩やかに下がっていく傾向にあります。一方、戸建ては資産価値が下がるペースが早いですが、建物の価値がゼロになったとしても土地をまるごと自分で所有しています。土地の価値は、人口減少などの理由から将来的に下がってしまう可能性がありますが、住環境が良好な土地であれば価値は下がりにくいです。また、建て替えした場合には建物の価値が再び上がります。マンションでは戸数が多いほど所有している土地の割合は少なくなってしまいます。建て替えについても、住民が費用を負担することになるため、住民全員の賛成が得られないと話を進めにくいです。そのため、再び建物の価値を上げるのは難しいといえるでしょう。


新築戸建ての諸費用については、ウスイホーム監修のこちらの記事も参考にしてみてください。
参考リンク:横浜・湘南・横須賀の不動産情報ならウスイホーム

マンションの購入に向いているのはこんな人!

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マンションは、住宅を選ぶ際にセキュリティの高さや眺望の良さを重視している人に向いています。
その他、夫婦共働きや高齢の親と同居する家庭、転勤が多い家庭にも向いているでしょう。駅から近かったりショッピングセンターと一体型になっていたりするマンションは利便性がとても高く、共働きで帰宅が遅くなっても安心ですし、さらに買い物の時間を短縮することもできます。
また、高齢の親と同居する家庭にとっても、マンションにはエレベーターがついており、室内にも階段がなくワンフロアで移動できるため、快適に暮らせる環境となっています。もし雪が降ったとしても、雪かきや雪下ろしの必要もありません。
転勤の多い家庭でも戸建てよりマンションが適しているといえます。マンションは一般的に多くの人に受け入れられるような間取りとなっていて、売却しやすいです。しかし、戸建ては個人の好みが間取りや内装に反映されていることが多いので、売却に時間がかかってしまいます。したがって、購入しても将来的に家を売る予定があるのであれば、売却しやすく利便性も高いマンションが向いているでしょう。


さまざまな角度から考えて総合的に判断しよう!

ここで取り上げた以外にも、防災性やペットの飼いやすさなど、マンションと戸建てでは多くの違いがあります。
ほとんどの人にとって、住宅は人生で一番高い買い物となるでしょう。価格や立地だけではなく、さまざまな角度からじっくりと考えて、どちらが本当に自分のライフスタイルに合っているのかを慎重に判断してください。

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