もう築年数だけでマンションを判断しない!“古くても買い”なマンションがある理由

中古マンションの購入を検討している方のなかには、物件の「築年数」を重視している方も少なくないはず。築浅の物件のほうが新しいし、設備も整っている印象があるから、できるだけ新しい物件に住みたいという方も多いのではないでしょうか。しかし、築年数が経っていても新築よりも人気のあるマンションも少なくありません。築20年でも30年でも買うべきマンションがある理由についてまとめました。

更新日:2016年05月24日

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東京・神奈川・千葉・埼玉の中古マンション価格査定サイトIESHIL(イエシル)が運営。 イエシルには宅建士、FPなど有資格者のイエシルアドバイザーが所属。ネットで調べてわからないことも質問できるイエシル査定サービスを展開しています。

とにかく流通量が多い

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首都圏では、築20年の物件が最も多く取引されており、築30年以上の物件も全体の20%を超えるとされています。
築20年、30年の物件といえば、バブル期〜バブル崩壊直後に建てられたもの。バブルが崩壊して地価が急落した1994年頃からマンションが次々と着工され、大量供給されました。だからこそ、この時期の物件が増えているのは当然のことなのです。
築10年未満の物件を探すよりも、築20〜30年の物件まで視野に入れることで、ぐっと選択肢が広がるのです。

なんといっても値段が魅力的

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当然ながら、中古マンションは新築や築浅マンションよりも安く購入することができます。中古マンションの成約価格は、築0~5年が4,000万円台、築6~15年が3,000万円台、築16~20年が 2,000万円台、築21年以上の各築年帯では2,000万円未満と言われています。
中古マンションであれば予算を抑えることができるから、住宅ローンの負担もその分軽くなります。金銭的な負担が少ない分、気軽に住み替えることができるのも中古マンションの魅力なんです。

優良な立地に建っている物件が多い

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都心部は新しいマンションを建てることができる土地がそれほど余っていません。前述のとおり、バブル期以降地価が下がった時期に優良な立地にマンションがたくさん建てられました。
そのため、築20〜30年くらいのマンションのほうが都心に近い立地や主要な駅の近くに建っていることが多いと言われています。逆に新築や築浅のマンションの方が、満足できる立地のマンションが見つからないというケースが少なくないんです。

管理が行き届いている物件が多い

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築年数の古いマンションの外観を見て「なんだか古そう」「住みづらいそう」と思う人も多いはず。でも、中古マンションは外観だけでその良さを判断するのは避けたほうがいいと言われています。
前述のとおり、バブルが崩壊した1994年以降にはたくさんのマンションが供給されました。ただ、数が増えただけでなく、建物の基本性能も高まりました。特に、1995年の阪神淡路大震災を契機に、マンションの構造躯体や設備配管などの基本性能も向上したと言われています。遮音性が高い物件やバリアフリーを意識した物件も増えました。

また、マンションの管理を見直す物件が増えたのもこの頃から。長期修繕計画に基づいて修繕積立金などを設定して準備するようになり、管理組合などの管理体制が充実している物件も少なくありません。「中古マンションのほうがコミュニティも成熟していて安心感がある」という声も聞かれます。

さらに、中古マンションのほうが、買い手がつきやすくするために大規模リノベーションを施されていたり、設備が整えられていたりするケースも多いんです。トータルで考えると、新築マンションと比べてもそれほど基本性能や管理体制は大きく変わらないんです。

耐震性は新築と大きく変わらない

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東日本大震災や熊本地震など震度7クラスの大地震が続いており、首都圏にも直下型地震が来ると言われているため、マンションの耐震性が気になる方も多いはず。築年数が経っているマンションだと、大地震に耐えられないのではないかと心配だという人も少なくないのではないでしょうか。

建物の耐震基準が大きく見なおされたのが1981年(昭和56年)。それ以降に建てられた物件であれば現在と同じ基準で建てられています。とはいえ、それ以前に建てられたマンションだからといって、すべてのマンションの耐震性が低いわけではありません。旧耐震基準で建てられた物件の場合は、耐震診断を受けて必要に応じて耐震改修をしているどうかが判断の基準になります。

ただし、新耐震基準で建てられた物件であっても注意すべき点もあります。現在の耐震基準は、1981年6月1日以降に建築確認をとった物件が対象。つまり、建築年が1981年であっても旧耐震基準で建てられた物件もあるということです。1981年に建築された物件については、不動産会社に確認することをおすすめします。

まとめ

実は築20〜30年の物件の中にも“買い”なマンションがあるということをご紹介しました。これまで新築や築浅のマンションを中心にチェックしていたという方も、中古マンションを視野に入れてみようと思えるようになった方も多いはず。新築と違って中古マンションは物件を直接見にいけるというのも大きなメリットのひとつ。外観だけではわからない中古マンションの良さを、直接足を運んで自分の目で確かめてみてはいかがでしょうか。

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