査定額に影響するポイントとは?マンション査定の流れと注意点を紹介

マンションの売却の際、査定時にどんなポイントを評価されるのか知っている方は少ないかもしれません。本記事では、マンション売却を成功させるために押さえておきたいマンション査定で見られるポイントや高く査定してもらうコツを解説します。

更新日:2023年12月19日

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イエシルコラム編集部

株式会社リブセンス

IESHIL編集部

東京・神奈川・千葉・埼玉の中古マンション価格査定サイトIESHIL(イエシル)が運営。 イエシルには宅建士、FPなど有資格者のイエシルアドバイザーが所属。ネットで調べてわからないことも質問できるイエシル査定サービスを展開しています。

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マンション査定では具体的にどのような点を評価されるのか、気になっている方は多いのではないでしょうか?

査定を依頼する前に評価のポイントを知っておくことで、心構えや事前準備をしっかり行うことができます。

本記事ではマンション査定で見られるポイントや、適正な査定を受けるために押さえておきたいポイント、査定時の注意点を詳しく解説します。


マンション査定の流れとは?

査定のポイントを確認する前に、まずは一般的な査定の流れを理解して媒介契約までの見通しを持っておきましょう。

マンション査定には机上査定と訪問査定があります。 

一般的には複数の不動産会社から机上査定を受けた後、その中から数社を選んで訪問査定を依頼します。 

訪問査定の後は提示された査定結果を比較検討した上で、最終的に媒介契約を結ぶ不動産会社を決定します。 

1社のみの査定では、提示された価格や売却プランが適正かどうか判断が難しいため、必ず複数社に査定を依頼することが大切です。

ここからは机上査定と訪問査定の違いや不動産会社の選び方について解説します。



査定の種類と不動産会社の選び方

机上査定は簡易査定とも呼ばれ、不動産会社に依頼してから数日で査定結果がわかります。

web上で情報を入力するだけで依頼できるため手軽ですが、その分査定の精度はあまり高くはなく、不動産会社ごとの差も出やすくなるでしょう。

訪問査定は詳細査定とも呼ばれ、不動産会社の担当者が実際にマンションに足を運び、物件の状態を見た上で査定価格を出します。

詳しく査定してもらうため結果が出るまでは1週間ほどかかりますが、机上査定に比べて精度は高くなります。

「査定結果の比較の仕方が知りたい」「どこの不動産会社に依頼すれば良いかわからない」と不安に感じている方にはイエシル査定サービスがおすすめです。

イエシルは不動産仲介業者ではないため、中立的な立場で現実的な査定価格を提示することが可能です。

また不動産業界のプロがあなたの専任アドバイザーとして、不動産会社選びのポイントや売却のコツをお伝えいたします。

あなたに合った不動産会社のご紹介からアポイントまで、イエシルのアドバイザーがサポートします。まずは、こちらから査定をご依頼ください。
  


マンション査定はどこを見る?査定額に影響する10のポイント

マンション査定で、不動産会社はどんなところをチェックするのでしょうか。

査定額に影響を与える10のポイントをそれぞれ解説します。


1.立地・利便性

マンションの立地や周辺環境の利便性は、査定額に大きく影響します。
特に駅からの距離は重要で、徒歩1分の距離が最も評価が高く、遠くなるにつれ下がっていく傾向にあります。
利便性ではスーパーや病院、小学校など生活に必要な施設からの距離も評価のポイントになります。
また景観や騒音の有無も評価の対象となり、閑静な住宅街は評価が高くなるでしょう。


2.築年数

マンションの築年数も利便性と同じく査定額に大きな影響を与えるポイントです。
内装は綺麗でも、目に見えない建物の構造部分は年数の経過で劣化していくため、築年数が新しいほど査定額は高く、古いほど低くなります。
以下は2021年の首都圏の中古マンションの成約状況です。


価格(万円)
 面積(㎡)  ㎡単位  
築0~5年 6,136
64.84 94.63
築6~10年
5,538
66.86 82.83
築11~15年
4,886 70.38 69.41
築16~20年
4,685 72.80 64.35
築21~25年
3,746 69.24 54.10
築26~30年
2,275 61.23 37.15
築31年~
2,040 57.28 35.61

(参考:築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2021年)p5、図表6)


築5年までが最も高く、その後は年々下がっていく傾向にあります。

ある程度年数が経つと価格の下がり方が緩やかになっていきます。

3.構造・耐震基準

マンションの建物の構造や耐震基準を満たしているかどうかも査定の重要なポイントです。
マンションの構造には木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造がありますが、その中で最も評価が高いのが、遮音性や気密性が高く耐震性にも優れている鉄筋コンクリート造のマンションです。
耐震基準を満たしているかどうかは、1981年6月1日から施行された新耐震基準を満たしているかどうかがポイントになります。
それより前に建てられたマンションは現行の耐震基準を満たしていないので、評価が下がってしまいます。


4.方角・階数

方角とはバルコニーが面している向きのことで、マンション査定で評価が高いのは日当たりの良い南向きマンションです。
階数は3階を基準として、それ以上の階数になると徐々に評価は高くなります。

高くなる理由としては、上階の方が部屋の採光や眺望が良くなるためです。
ただしエレベーターのないマンションでは、3階を基準としてそれ以上の階数になると評価が下がります。


5.広さ・間取り

部屋の広さも査定額に大きく影響し、専有面積が大きれば査定額もプラスになります。
ただし、一般的に専有面積が小さいほど㎡単価が高く、大きいほど㎡単価が低くなるため、専有面積が査定価格にそのまま比例するわけではありません。
間取りはLD(リビング・ダイニングルーム)の広さと収納スペースの大きさが重視されます。
収納量は暮らしやすさに直結するため査定でも大きなポイントになります。


6.室内設備やメンテナンス状況

マンション査定では、室内状況も評価のポイントです。
室内設備では、後付けが困難なキッチンのディスポーザーなど便利な機能がついていれば高評価に繋がるでしょう。
内壁に著しい傷や汚れがないかや水回りの設備の状態や修繕履歴などもチェックされます。
過去にリフォームやリノベーションをしたことがある場合は査定時に伝えるようにしましょう。


7.共用部分の充実度

マンションの共用部分についても査定の対象です。
オートロックや監視カメラの有無などのセキュリティ面はもちろん、エントランスの高級感、外壁のグレードなどもチェックされます。
ジムやプール、会議室など充実した設備があるとさらに評価が高くなることが期待できるでしょう。


8.維持管理状況

マンション全体が、きちんと管理されているかどうかも重要なポイントです。
査定で見られるポイントは主に管理状況や保守・清掃などの状況、管理人の勤務体系です。
管理状況は目に見える部分だけでなく、管理規約や修繕工事の履歴も確認されます。
保守・清掃ではエントランスやエレベーターなどの共用部分の清掃がきちんと行われているかをチェックされます。管理体制については、マンションの管理員が週3〜5日適度勤務している場合は評価が良くなるでしょう。


9.管理費・修繕積立金

マンションの管理費・修繕積立金があまりに高額すぎると、住んでからの負担が大きいため査定額が低くなってしまいます。
また管理費・修繕積立金を徴収しているのに管理状態が悪かったり、修繕履歴が計画的に行われていなかったりする場合は適切に運営されていない可能性があるので査定額が下がります。
築年数が長くなるとどうしても修繕が必要な箇所が増えてくるので、管理費・修繕積立金の負担は大きくなるでしょう。


10.施工・販売会社

マンションの施工・販売会社も査定時にチェックされる場合があります。
施工会社や販売会社が実績豊富で信頼のある大手企業であれば評価が高くなるでしょう。
名の知れた大きな会社のマンションはブランドイメージがついて売りやすかったり、経営が安定している会社が多く、万が一建て替えになった際にもしっかりとした補償があるためです。


マンションの査定額に影響を与える環境要因

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マンションの査定額にはマンションの状態だけではなく、マンションを取り巻く状況も影響します。
ここではマンションの査定額に影響を与える環境要因について解説します。


周辺マンションの相場価格

中古マンションの価格は、周辺地域の類似マンションと比較評価した上で決定されます。

大規模マンションで同じマンションの別の部屋が売り出されている場合は、その部屋の売り出し価格が査定額の基準になります。
いくら自身の部屋の状態が良くても、周辺のマンションの相場が安ければそれに応じた価格になることを念頭に置いておきましょう。

マンション周辺地域の開発予定

マンション周辺に大型ショッピングモールがオープンするなど開発予定がある場合は、利便性が高まり、マンションの需要増加が見込まれるため査定額が高くなります。

反対に周辺施設がなくなったり、ビルの建設で日当たりが悪くなる可能性があればマイナスの評価になるでしょう。

売却時の景気動向

売却時の景気が良ければ需要が高まり、査定額も高くなる傾向にあります。

反対に日経平均株価が下がったり住宅ローンの金利が高くなったりすると、購買意欲が低くなり査定額も下がってしまうでしょう。 


安く査定されない!適正な査定のためのポイント4選

マンション査定で損をしないためには、下調べや事前準備をしっかりと行うことが大切です。

ここでは適正な査定を受けるためのポイントを4つ紹介します。


まずはイエシルで参考相場価格を調べておく

マンションの売却を検討し始めた段階で相場価格を把握しておきましょう。

イエシルではビッグデータを用いた価格査定で、部屋ごとの現在の参考相場価格をサイト上ですぐに確認することが可能です。
より正確な価格を知りたい方は「イエシル査定」の利用をおすすめします。

イエシルでは、不動産業界のプロである専任アドバイザーによる個別査定・中古マンションの売買のノウハウをお伝えする「イエシル査定」サービスを提供しています。
「イエシル査定」サービスでアドバイザーが算出する価格は、実際に売れるであろう「妥当な価格」です。「妥当な価格」を知っておくことで、不動産会社から提示された査定額が適正かどうかを判断することができます。

マンションが今いくらなのか、イエシルの不動産アドバイザーが無料査定。オンラインで、あなたに合った売却の進め方をお伝えします。

複数の不動産会社に査定を依頼する

マンション査定では必ず複数の不動産会社に査定を依頼し、その中から売却を依頼する不動産会社を選ぶことが大切です。
しかし一括査定サービスを使ってしまうと、とりあえず高い査定額を提示して契約を取ろうとする悪質な不動産会社も紛れているため、自身で見極めるには難しい面もあります。

イエシル査定では、イエシルが信頼できる不動産会社をご紹介し、各社の査定価格の根拠や差別化ポイント、担当者との相性を比較します。
安心して売却を任せることのできる不動産会社を知りたい方はぜひイエシル査定をご利用ください。


購入時の資料を準備して情報整理をしておく

査定を受ける準備として、マンション購入時の資料を揃えておく必要があります。

専有面積などマンションに関する様々な情報が記載された購入時の重要事項説明書や売買契約書、部屋の間取り図などを準備しておくと良いでしょう。
実際にそのマンションに住んでいるからこそわかる住み心地やアピールポイントなどを整理しておくことも大切です。


最低限の掃除と片付けをする

マンションの査定前には最低限、気になる箇所の掃除や片付けをしておきましょう。
徹底的に綺麗にした方が査定額が上がるのではと感じる方も多いかもしれませんが、室内の清掃状況が査定額に直結することはほとんどありません。
売却活動中に購入希望者の内覧を受け入れる際には改めて掃除を行い、場合によってはハウスクリーニングを利用すると好印象に繋がります。


マンション査定の注意点

マンション査定を受ける際に気を付けたい注意点を2点紹介します。


リフォームは不動産会社に相談してから

リフォームをしたからと言ってかかった費用をそのまま売却価格に上乗せすることはできないため、基本的に売却前のリフォームは必要ありません。
ただし壁に穴が開いていたりドアが閉まらなかったりと査定額に影響を与える部分については修繕しておくと良い印象に繋がるでしょう。
リフォームをするかどうかは自分だけで判断せず、必ず不動産会社に相談してから決めることが大切です。


マイナスポイントも正直に伝える

査定の際には雨漏りやシロアリ、水回りの腐食などマイナス面も正直に伝えましょう。
不動産の売主には契約不適合責任(瑕疵担保責任)があり、瑕疵(きずや欠陥)の報告は義務化されています。
法律で定められているため、引き渡し後に報告していなかった瑕疵が見つかれば損害賠償を負担しなければなりません。

マンション査定の前には事前準備が大切

マンション査定で見られるポイントは複数あり、様々な要素が組み合わさって査定額が算出されます。

査定を受ける前には見られるポイントを把握し、マンションの情報整理や最低限の掃除、片付けなど事前準備を行うことが大切です。

必ず複数社から査定を受け、信頼できる不動産会社を見つけましょう。

現実的に売れる価格や安心して売却を任せることのできる不動産会社を知りたい方はぜひイエシル査定をご利用ください。

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