不動産売却にかかる税金とは?種類や計算方法について知ろう!

不動産売却には税金に支払いが発生しますが、どのような税金をどの程度支払うべきなのかをしっかり把握している人はどれくらい居るでしょうか。売却時に正しい額の税金を支払っていないと、後々自分が損をしてしまう可能性があるので気をつけておきたいところです。今回は不動産売却時に必要となる税金の知識について、支払うべき税金の種類や金額の計算方法などをご紹介します。

更新日:2019年11月13日

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1.不動産の売却でかかる税金の種類

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不動産売却時に支払う税金の種類は複数あり、ケースバイケースで必要なものが異なります。まずはどんな税金がどのような時に必要になるのかをしっかり把握しておきましょう。

印紙税
不動産を売却する際、利益発生の有無を問わず必ず必要になる税金の一つが「印紙税」です。
不動産を売り買いする際には「不動産売買契約書」という書類に収入印紙を貼付する必要があります。印紙税とはこの収入印紙代の事を指しますが、不動産売買契約書に記載されている金額によって印紙税の金額が異なるので注意しておきましょう。契約金額が500万~1000万円以下の場合で印紙税は1万円、1000万超~5000万円以下の契約金額で印紙税は2万円といった具合に段階的に増減します。契約金額1万円以上からが課税対象です。なお不動産売買契約書を売り主と買い主が1枚ずつ所有する場合には、印紙税はそれぞれが負担するというのが一般的となっています。

譲渡所得税
不動産を売却して売り主に収益が発生した場合には、譲渡所得税という税金を支払う必要があります。

譲渡所得税は、譲渡価格から「売却不動産の取得費用」と「売却にかかった費用」を足した金額を差し引いた金額です。つまり、買ったときの金額よりも安く売ってしまった場合には発生しないという事になります。
計算式にまとめると「譲渡所得=譲渡価格-(取得費用+売却費用)」となるので覚えておきましょう。

なお、この譲渡所得税をはじめとして後述の「住民税」や2013年から施行された「復興特別所得税」などは、譲渡所得にかかる税金として事業所得や給与所得と分離している事から「分離課税」と呼ばれています。

住民税
譲渡所得税と同様に不動産売却に際して利益が発生した場合には住民税も課せられます。課税対象となるのは譲渡所得税と同じく「譲渡所得」です。
したがって、ここでも「譲渡所得=譲渡価格-(取得費用+売却費用)」という計算式が役に立ちます。

住民税の課税額は住んでいる地域や自身の収入状況によって変動するので注意しておきましょう。住民税は各自治体が提供する公共サービスの運営資金として活用されており、自治体の貴重な税収減となっています。

その他
不動産売却に際して必要になる主たる税金は上記の「印紙税」「譲渡所得税」「住民税」の3つですが、その他にも細かな税金が必要になる事もあります。
まず、不動産の所有者名義を売却に伴って変更するために必ず必要になるのが「登録免許税」と呼ばれるものです。物件の所有者が変更になる際に売り主と買い主が連携し、双方がそれぞれに納税義務を負います。登録免許税の税率は登記の種類によって異なりますが、不動産売却によって所有権が移動する場合は「固定資産税×2%」です。
不動産売却で利益が発生する場合、2011年に発生した東日本大震災の被災者支援に充てられる税金として復興特別税が課せられる事も覚えておきましょう。復興特別税の税率は所得税に対して2.1%を上乗せする形式がとられています。

なお、復興特別税は暫定的な措置とされており課税対象期間は2013年1月1日から25年間です。

2.不動産売却によって生じる税金はいつ支払うの?

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不動産売却に際して、どのタイミングで税金を支払えば良いのか分からないという人も多いのではないでしょうか。不動産売却に関する税金は多岐に及ぶので、それぞれの税金で納めるべきタイミングが異なるので注意しましょう。例えば印紙税は不動産売買契約書の発行に際して必要になるため、不動産の売却手続き時に納めます。
一方、所得税と復興特別所得税は確定申告期間中に納税しなければならないので留意しておきましょう。具体的には不動産を売却して譲渡所得が発生した年の「翌年2月16日~3月15日」の間に納税する事になります。

不動産売却の税金について特に気をつけておきたいのは「住民税」の納税についてです。
住民税の納付方法には勤め先の給与から毎月源泉徴収して支払う「特別徴収」と、送られて来た納付書を用いて3ヶ月分ずつをコンビニや銀行などで支払う「普通徴収」の2パターンがあります。所得税を確定申告する際に、どちらの徴収方法で住民税を納付するかを選択する事が可能です。なお、普通徴収を選択した場合は納付書に記載された期限までに納めれば問題ないので、3ヶ月分ずつ支払うか1年分を一括で支払うかを選ぶ事も出来ます。自身の収入状況や都合に合わせて納付方法を選択しましょう。

3.税金を計算するポイント!譲渡所得について知ろう

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資産を他人に譲る事で生じた利益である譲渡所得は課税対象であり、この譲渡所得の金額によって不動産売却時における「譲渡所得税」と「住民税」が決定されます。そのため、まずは譲渡所得について正しく理解しておく事が不動産売却に関わる税金計算において重要なポイントです。ここでは譲渡所得について理解するために押さえておきたい3つのポイントを見ていきましょう。

税率は不動産を所有していた期間により異なる
不動産売却に際して発生する譲渡所得税・住民税の税率は、不動産を譲渡するタイミングで「売り主がどれくらいの期間その不動産を所有していたか」で変動する事を覚えておきましょう。

不動産の所有期間が5年を越える場合は「長期譲渡所得」、5年以下の場合は「短期譲渡所得」となります。
短期譲渡所得の場合は所得税の税率が30.63%、住民税の税率が9%となり合計税率は39.63%です。
一方、長期譲渡所得の場合は住民税が15.315%、住民税が5%で合計税率は20.315%となり短期譲渡所得に比べて税率が低く設定されています。

ここで注意しておきたいのは、譲渡所得の計算における「不動産所有期間の基準」は「不動産を購入した日」から「不動産を譲渡した日」までではないという点です。ここでの不動産所有期間の基準は、「不動産を購入した日」から「譲渡した年の1月1日」となります。例えば2001年4月に購入して2006年8月にその不動産を売却した場合、2006年1月1日の時点では不動産所有期間が5年を越えていないため短期譲渡所得として扱われるのです。このケースでは2007年1月1日になってはじめて5年以上の不動産所有が認められ、長期譲渡所得が適用される事になります。不動産所有期間を正しく認識して低い税率を適用してもらうには、この計算方法に注意しておく事が重要です。

取得費と売却手数料には仲介手数料も含められる
前述した譲渡所得を求める計算式からも分かる通り、譲渡価格からは不動産の「取得費用」と「売却費用」を差し引きする事が出来ます。この2つの費用を譲渡所得から多く差し引く事が出来れば、不動産売却に際して納める税金の額を抑えられる可能性があるのです。不動産の取得費用には購入費用はもちろんの事、「建築費用」「不動産会社への仲介手数料」「購入時に払った税金(登録免許税・不動産取得税・印紙税など)」も含める事が出来ます。土地を自分で取得している場合には埋め立てや測量にかかった費用も計上可能です。

親族から相続した不動産の場合は取得費の詳細が分からないというケースも少なくありません。そのような場合には、譲渡価格の5%を取得費として計算する事が認められています。
また、一戸建てやマンションなどの建物は経年劣化によって資産価値が下がっていきます。そのため、不動産の取得費から「減価償却費の相当額」を差し引く事が義務付けられている事を覚えておきましょう。

条件が当てはまれば特別控除を受けられる
譲渡所得を理解するにあたっては特例による「特別控除」というポイントも押さえておきたいところです。
特定の条件に当てはまれば譲渡所得から特別控除を差し引けるので、税率を下げて有利になる事が期待出来るでしょう。売却する不動産が特別控除の対象になるかどうかは、不動産の種類・面積・所有年数など様々な要素が影響してきます。

特例や軽減措置は多岐に及ぶので、自分が手放す不動産に当てはまるものがないか税務署や国税庁のホームページで確認してみましょう。

4.譲渡所得税を計算する方法!

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前述の通り、譲渡所得を求める計算式は「譲渡所得=譲渡価格-(取得費用+売却費用)」となっています。
譲渡所得税はこの「譲渡所得」に税率を掛ける事で算出する事が可能ですが、場合によっては税率を掛ける前に行うべき計算がある事に注意しましょう。
建物の場合は「取得費用」から「減価償却費」を差し引かなければなりません。減価償却費の具体的な計算式は「建物の取得費×0.9×償却率×経過年数」となっています。償却率は建物の構造によって異なり、「木造=0.031」「軽量鉄骨=0.025」「鉄筋コンクリート=0.015」です。さらに、売却する不動産が特別控除に当てはまっている場合は、ここまでの計算を行った後に譲渡所得から特別控除分を差し引きしましょう。
こうして割り出した譲渡所得額に所定の税率を掛ける事で、始めて正確な「譲渡所得税」が明らかになります。

5.なるべく減らしたい!不動産売却時の節税方法

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不動産を売却する際には様々な税金が必要になるので、それなら出来るだけ節税したいと考える人も多いでしょう。正しい知識があれば不動産売却時の税金は安く抑える事も可能です。
ここでは不動産売却時の節税対策として有効なものを2つご紹介します。

国の制度や特例を利用しよう
不動産売却の税金を安く抑えるためには、国が用意している軽減措置や特例をきちんと利用する事が一番の近道です。

政府では市場を活性化させるという意図もあり、様々な人が不動産売買に乗り出せるように幅広い特例・軽減措置を用意しています。
例えば代表的なものでは、一定のマイホームの定義を満たしていれば長期・短期譲渡所得に関わらず3000万円の特別控除を受ける事が可能です。つまりこの特例が適用される不動産であれば、譲渡所得が3000万円以下の場合は分離課税が発生しないという事になります。
さらに、売却した不動産の所有期間が売却年の1月1日時点で10年を越える場合には軽減税率が適用されます。軽減税率は6000万円までの部分で所得税10%・住民税4%、6000万円を超える部分については所得税15%・住民税5%です。

また、マイホームの買い替えについても特例が用意されています。これは、住居用の不動産を売却して新たに住居用の不動産を購入した場合には、譲渡所得に対する課税を将来に繰り延べる事が出来るというものです。利用出来れば一時的に負担を軽減する事で移住の助けになるでしょう。このマイホーム買い替え特例は、条件さえ満たしていれば「不動産売却が先の場合」でも「不動産購入が先の場合」でも適用する事が出来ます。

取得費用や売却費用をもれなく計算する
少しでも不動産売却時の税金を安く抑えるためには、取得費用や売却費用を可能な限り計算する事が重要です。
取得費用と売却費用は税金の計算式において、譲渡所得から差し引く事が出来ます。そのため、少しでも多くこの2つを計算に入れる事で結果的に税金の額が安くなるのです。手元にある資料に関しては漏れがないようにしっかり集計しましょう。

また、契約書の紛失や親族からの相続で不動産の取得費用が分からないといった場合でも諦めてしまう必要はありません。税理士などの専門家に依頼すれば「市街地価格指数」と呼ばれる数値を利用した計算で理論上の不動産取得費を算出してもらえる場合もあります。取得費用や売却費用で不明瞭な点があれば、まずは専門家の判断を仰ぐようにしましょう。

6.不動産を売却したときに必要な確定申告とは

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不動産売却をしたら売却した年の翌年2月16日~3月15日の期間に税務署で確定申告を行い、発生した税金を納付しなければなりません。申告先の税務署は売却した不動産のある地域を管轄しているところになるので注意してください。
しかし、申告期間が1ヶ月しかないため仕事が忙しい人などは税務署へ足を運ぶ時間を作るだけでも一苦労でしょう。そんな場合は書類を郵送したり、e-tax(国税電子申告・納税システム)でインターネットから確定申告するという方法もあります。
なお、e-taxの利用にはマイナンバ―カード(電子証明書内蔵)と市販されているカードリーダーが必要になるので留意しておきましょう。

確定申告が終わってもまだ安心は出来ません。不動産売却で発生した税金の納付も、確定申告の期間中に行う必要があるのです。納付方法は納付書を利用して税務署や銀行で現金にて納付するというベーシックなものから、指定した口座からの口座振替、e-taxを利用した場合はダイレクト納付・インターネットバンキングによる電子納税などが利用可能となっています。

高値で売却するには?無料相談を利用しよう!

不動産売却に関する税金は種類が多く、状況によって税率も変動します。
税金の事を正しく理解した上で不動産を高値で売りさばく事が出来れば、売却後手元に残るお金を増やす事が出来るでしょう。自力で調べて手続きを進めるのも一つの手段ですが、こうした専門知識はその道のプロに頼るのが近道です。不動産を高値で売却する方法や節税対策に関して分からない事があれば、まずは「IESHILの個別相談会」を利用してみてください。

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