お隣の迷惑になってない?マンションの防音対策

マンション住まいで後を絶たない「騒音トラブル」。いろいろな人が住むマンションだからこそしっかりと防音対策をしておくことが大切です。

更新日:2016年10月24日

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マンションは一戸建てと違い、多くの人が集まって暮らしているため「騒音問題」が起きやすくなっています。
特に子供がいる場合、バタバタ走り回る音や、キャーキャー声が周りの部屋に迷惑をかけるのではと気が気じゃない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回はマンションの床や壁、天井の防音対策について紹介します。

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防音、吸音と遮音の違い

防音とは、騒音が室内に入ったり、室内から騒音が漏れてしまうのを防ぐことをいいます。
簡単に言うと、音の反射を防ぐ「吸音」音を透過しないようにする「遮音」この二つを組み合わせて音を防ぐことが防音ということになります。

周囲を壁に囲まれた部屋では、音は壁にぶつかり反射を繰り返します。この反響を小さくするには「吸音」が必要となります。フワフワとした繊維系材料で音の伝わろうとするエネルギーを吸収します。
室外に音が漏れるのを防ぐには「遮音」が必要となります。鉛やコンクリートなど重量のある素材ほど空気振動で伝わる音の遮断に効果を発揮します。
騒音となる音を小さくし(吸音)、外に漏らさない(遮音)ことが防音の基本です。

一番気になる!マンション床の防音リフォーム

人気のフローリングですが、音が響きやすいため下の階へ騒音が伝わりトラブルの元になることが少なくありません。
防音対策としては、ホームセンターなどに売っているウレタン製の「ジョイントマット」などのクッションマットを床に敷き、さらに防音カーペット(タイルカーペット)または絨毯を敷けばかなりの効果が期待できます。
単にカーペットを敷くだけだと薄いので音や振動を吸収しきれませんが、ジョイントマットを下に敷くことで防音効果がUPします。
床暖房の設備がある場合、ジョイントマットやカーペットが熱に弱い場合もあります。床暖房対応のものを選ぶようにしましょう。また、手軽な対策としてスリッパを履くのも効果的です。足音を吸収してくれるので気軽な防音対策としてオススメです。

フローリングをリフォームするついでに防音対策をしたいときは、「遮音フローリング」「二重床工法」を試してみてはいかがでしょうか。

「遮音フローリング」はフローリング材の木の裏側にウレタンなどの緩衝材を貼り付けたもので、音を伝わりにくくするものです。気をつけておきたいポイントは、遮音性の高さに比例して緩衝材が厚くなり、フローリングの踏み心地が柔らかくふかふかした感じになるという点です。床が不安定となり、家具などを置いた場合倒れたりする危険性もあります。安全のため、あらかじめショールームやモデルルームで確認しましょう。

また、フローリングに無垢の木を使う場合も注意が必要です。遮音フローリングと違い表面が硬いため騒音が大きくなってしまうのです。その場合「二重床工法」が有効です。
「二重床工法」はフローリング下にある床の基盤となる「コンクリートスラブ」と、フローリングの間に隙間を空ける工法です。コンクリートスラブに金属製の束を立て、その上にフローリング床を施工します。音がスラブへ直接伝わらないため遮音に効果を発揮してくれます。
しっかりと防音したいときは、業者に依頼することをオススメします。

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「もしかして話し声聞こえてる…?」マンション壁の防音リフォーム

壁を通して、話し声やテレビの音などがお隣に聞こえているのではないかと不安になることはありませんか?
どのような防音対策ができるでしょうか。

簡単にできる対策では、隣の部屋と隣接する壁に家具を置く壁に厚手の布を貼るという方法があります。
どちらも物に音を吸収させることで隣に音が伝わりにくくなる効果があります。また、玄関のドアから外に声が漏れないか気になるときは、ドアに厚手の布やバスタオルをかけるだけでも効果があります。

もう少し本格的に防音したいときは、遮音シートを壁に貼るという方法があります。遮音シートのみでも効果はありますが、それだけではまだ音が気になるという方はその上から吸音材を貼り付けるとよいでしょう。さらなる効果が期待できます。
また、釘を使わず簡単に壁に貼れる防音マットもあります。検討してみてはいかがでしょうか。

どの程度の防音機能を希望しているのかによって防音リフォームの方法も異なってきます。
本格的に防音したいときは、業者に依頼をしてどのような方法があるか提案してもらいましょう。部屋の壁によって厚みが違うため、コンクリート壁にクロスを直貼りするだけでいい場合や、床と同じように壁も二重壁構造にすると効果的な場合など様々なケースがあるためです。費用と工期はかかりますが、高い防音効果が期待できるでしょう。

天井にも防音対策できるの!?

天井にも防音対策はできます。上の階の騒音が気になる場合も、天井に対策することで効果が得られます。

DIYする場合は、壁と同様に天井に遮音シートや吸音できる素材を貼ると上からの伝播音が和らぎます。このとき、天井にある照明などの配線も遮音シートとの隙間を空けないで施工することが大切です。
ただし、天井の防音対策は貼った素材がはがれ落ちてしまう場合があり危険ですので、専門業者に依頼することをオススメします。

また、上の階からの騒音がどうしても気になるという場合は管理会社などに相談してみましょう。その際には騒音が聞こえる時間帯や音の大きさなど正確に伝えることが大切です。まず上の階の方に対策をお願いすることが解決への近道となります。

このように防音対策はいろいろあります。気軽にできることは早速今日から実践してみてはいかがでしょうか。
また対策を施した上で、日頃から周りの部屋への気遣いを意識して過ごすと無用なトラブルを避けることができるでしょう。

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