2026年6月の首都圏中古マンション市場は、成約件数が前月から持ち直した一方、前年同月比では3か月連続で減少しました。在庫の増加や売り出し価格と成約価格の乖離が続くなか、東京23区では成約件数が減少する一方で単価は上昇。千葉県をはじめとする周辺地域では、件数・単価ともに伸びるなど、エリアによる違いが鮮明になっています。最新の住宅市場動向調査から分かるリフォーム促進税制の利用実態も交え、売却・購入を検討する際の対策や、適正価格を見極めるポイントを分かりやすく解説します。
更新日:2026年07月23日
イエシルコラム編集部
株式会社リブセンス
IESHIL編集部東京・神奈川・千葉・埼玉の中古マンション価格査定サイトIESHIL(イエシル)。 イエシルには宅建士、FPなど有資格者のイエシルアドバイザーが所属。ネットで調べてわからないことも質問できるイエシル査定サービスを展開しています。イエシルは東証上場企業である株式会社リブセンスが運営しています。
2026年6月の首都圏中古マンション市場では、東京23区の価格上昇と成約件数の伸び悩みが続く一方、周辺エリアでは件数・単価ともに上昇するなど、地域による動きの違いが鮮明になりました。
首都圏全体の成約件数は前月から持ち直したものの、在庫件数は増加しており、売り出し価格と実際の成約価格の差も広がっています。
この変化は、売りたい方にとっては「戦略的な売り出し価格の設定」、買いたい方にとっては「価格の妥当性を見極める目利き」がこれまで以上に重要になることを意味します。
一方で、地域別では異なる傾向が表れています。エリアごとの成約件数・成約㎡単価の動向は、TOPICS3で詳しく解説します。
一方、在庫㎡単価は116.54万円/㎡(前年比+28.6%)で、23か月連続の上昇です。
成約㎡単価との差は33.9万円/㎡となり、売り出し中の物件と、実際に取引が成立した物件の価格水準には、引き続き大きな開きが見られます。
データ出典:東日本不動産流通機構「月例速報MarketWatchサマリーレポート」
在庫件数は45,995件(前年比+3.5%)となり、4か月連続で増加しました。前月の45,804件から191件増えています。
【売却を検討中の方へ】
在庫が増え、売り出し価格と成約価格の差が広がるなかでは、周辺の成約事例や競合物件の価格も確認した上で売り出し価格を決めることが重要です。
相場を大きく上回る価格で売り出すと、成約までに時間がかかる可能性があります。売却期間が長期化すれば、その間も管理費や修繕積立金、固定資産税などの負担が続きます。また、長期間掲載されている物件として買い手から慎重に見られ、値下げ後も成約まで時間を要することがあります。
【購入を検討中の方へ】
売り出し価格がそのまま市場で成立しやすい価格とは限りません。同じ地域や条件の近い物件が実際にいくらで成約しているかを確認することで、提示価格の妥当性を判断しやすくなります。
【成約件数】
成約件数は、東京都区部のみ前年を下回りました。
一方、東京都多摩、埼玉県、千葉県、横浜・川崎市、神奈川県他では前年を上回っています。なかでも千葉県は前年比+19.0%と最も高い増加率となりました。
【成約㎡単価】
成約㎡単価は、比較したすべての地域で前年を上回りました。東京都区部は74か月連続で上昇しており、131.15万円/㎡と、周辺地域に比べて高い価格水準が続いています。上昇率では、千葉県が前年比+20.5%と最も大きくなりました。
東京都区部では「価格は上昇する一方で成約件数は減少」、周辺地域では「件数・価格ともに上昇」と、エリアによって市況に違いが見られます。
こうした局面では、エリア全体の相場だけでなく、物件ごとの立地や築年数、供給状況なども含めて判断することが重要です。
イエシルでは、不動産売買の経験豊富なアドバイザーが、物件の妥当価格やその根拠、現在の市況を無料でご説明しています。売却や購入をご検討中の方は、お気軽にイエシルアドバイザーサービスをご活用ください。
リフォーム促進税制とは、自ら所有・居住する住宅に一定のリフォームを行った場合、「所得税の控除」や「固定資産税の減額措置」を受けられる制度です。
対象となる工事や住宅などには、それぞれ適用条件があります。
国土交通省は2026年7月17日、「令和7年度住宅市場動向調査」の結果を公表しました。
三大都市圏で既存(中古)集合住宅を取得後にリフォームを行った世帯のうち、リフォーム促進税制(所得税)の適用状況を調査したところ、下記のような結果になりました。
すでに税制の適用を受けた世帯は8.5%にとどまりますが、「受ける予定である」と回答した世帯を含めると12.2%です。一方、「受けていない」と回答した世帯は78.0%を占めており、制度を利用していない世帯が多数となっています。
リフォーム促進税制には、対象となる工事や住宅、工事費などの要件があり、所得税の控除には確定申告、固定資産税の減額には市区町村等への申告が必要です。中古住宅を購入してリフォームを予定している場合は、物件選びや工事内容を検討する段階から、制度の適用条件や必要書類を確認しておくことが重要です。
詳細は国土交通省「リフォーム促進税制【所得税・固定資産税】について」をご確認ください。
・売却をご検討中の方へ
在庫件数が増加し、売り出し価格と成約価格の差が広がっている点に注意が必要です。相場から離れた価格設定は、売却期間の長期化や値下げにつながる可能性があります。周辺の売り出し状況だけでなく、実際の成約事例も確認したうえで、適正な初期価格を設定することが重要です。
・購入をご検討中の方へ
東京23区で高い価格水準が続く一方、周辺地域にも目を向けることで、予算や条件に合う選択肢が広がる可能性があります。中古住宅を購入してリフォームする場合は、リフォーム促進税制の適用条件も事前に確認しておきましょう。売り出し価格だけで判断せず、周辺の成約価格や物件の状態、リフォーム費用を含めて総合的に検討することが大切です。
市場の見極めや最適な売買タイミングに迷われた際は、ぜひ「イエシル(IESHIL)」のアドバイザー面談や査定をご活用ください。経験豊富なプロが、物件の妥当な価格やその根拠を客観的なデータとともに丁寧にご案内し、あなたの後悔のない決断を全力でサポートいたします。
▼先月以前の市況解説はこちら
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