売り出し中の物件の価格を知ることはできても、実際の取引価格が公開されることはあまりないため、価格情報を入手することは、実は容易ではありません。すべてを把握することはできませんが、不動産の価格情報を独自に収集し公表しているサイトを参考にします。
以下にインターネットで調べられる不動産の価格情報について物件の種別ごとに記載します。種別ごとで重複する内容も多いので、2回目以降は説明は省略し、「既出」と記載します。
※地価公示、基準地価は土地総合情報システム(国土交通省)、路線価は国税庁のホームページから閲覧可能です。なお、上記の価格で、公的機関が評価した価格、広告・情報サイト等に掲載される価格情報は、売り出し価格であり、いずれも実際の取引価格ではないことに注意してください。
価格の変動や、各地域の平均相場などの情報は、国土交通省の土地総合情報システムやレインズ・マーケット・インフォメーションによって調べることができます。データを通して、その地域のおおよその価格帯を把握できるため、自分の検討エリアや希望の価格帯を絞り込んでいくときにも役立ちます。
また、価格の変動を理解し、過去の事例の取引価格におおよその時点修正を加えることで、現時点の類似物件の価格想定に活用でき、売り出し中の物件価格の妥当性の判断にも役立てることができます。沿線の価格帯を比較し、相場をもとに今まで検討していなかったエリアを候補に検討してみるのも良いでしょう。
自宅にいながらにして、これだけの情報を検索することができれば、不動産会社に問い合わせなくても自分で希望の物件を見つけられそうな気がしますが、実際のところ、理想の物件を見つけるのはなかなか難しいものです。
不動産会社は、新たに売り出し物件を入手しても、最初のうちは一般公開しないことが多く、まずは自社に登録している会員や抱えている顧客に「未公開物件」あるいは「新規物件」として紹介します。そこで申し込みが入れば、公開される前に売れてしまいます。
不動産会社がインターネットに公開する物件は、実は、一定期間、自社の顧客に公開しても、なかなか買い手が見つからずに「売れ残った物件」であることも少なくありません。
希望の物件をやっと見つけて問い合わせても、既に売れてしまっていたという経験をする方も多いのではないでしょうか。自分なりの相場観や価格のイメージがつかめてきたら、まずは信頼できそうな不動産会社に問い合わせてみるのが良いでしょう。
さまざまな要素が複雑に絡む不動産売買においては、重要なタイミングを逃すことなく判断ができるかどうかで明暗が分かれます。必要な基礎知識と、知識に基づいた判断力があれば、大きな失敗は防ぐことができるでしょう。
また、事前に情報収集を入念に行うことは、不動産売買のプロセスでは有利に働きます。不動産売買において最も重要な価格や相場の情報を自分で集めることで、売買の対象物件のおおよその価格帯や相場観をイメージできるようになるからです。物件情報を見たときにも、その情報を自分なりに解釈する指標ができるからです。不動産購入の第一歩として今回挙げた情報源を参考になさってください。
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